今さら聞けない女性のための「NISA(ニーサ)」の基本と始め方

 

おはようございます。ファイナンシャルプランナーの稲村優貴子です。
この連載は、『朝のスキマ時間に学ぶ♪家計管理・お金の基本』というテーマでお届けします。

NISAってよく聞くけれど、結局なにがいいの?投資って怖いし難しそう…。
そんな不安を抱える女性は少なくありません。

しかし実は、NISAはお金に働いてもらうための、国が用意したとても優しい制度です。
2024年から制度が大きく変わり、より使いやすくなりました。

今回は、「どこで聞いていいかわからない…」という初心者さんでもわかりやすいよう、NISAの基本を解説します。

笑顔の女性

NISAとは?

NISA(ニーサ)は「少額投資非課税制度」のこと。
通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座での運用なら非課税になります。

たとえば、運用で1万円の利益が出ても、通常なら約2,000円が税金として差し引かれます。
しかしNISA口座での運用なら、1万円まるごと受け取ることができるのです。

新NISAの特徴(2024年〜)

NISAは2018年にスタートし、2024年1月から制度が大きく変わりました。
「新NISA」は以下のような特徴があります。

  • 【1】制度が恒久化:期限なしで非課税
  • 【2】年間投資枠が拡大:最大360万円(つみたて枠120万円+成長投資枠240万円)
  • 【3】生涯非課税枠:1人最大1,800万円まで非課税で運用可能
  • 【4】2つの投資枠を併用可能:コツコツ積み立て+まとまった資金での投資が併用できる

2つの投資枠とは?

つみたて投資枠(年間120万円)

毎月定額で投資信託などを積み立てる枠です。
金融庁が選定した長期・分散・低リスクの投資信託が対象なので、初心者にも安心。
※取扱商品は金融機関ごとに異なります。

成長投資枠(年間240万円)

個別株やETFなど、より自由度の高い投資が可能な枠。
まとまった資金での一括購入にも向いています。

NISAの始め方

【1】金融機関を選ぶ
→ ネット証券(SBI証券、楽天証券など)は手数料が安く、スマホで完結できます。
→ 銀行や郵便局でも口座開設可能ですが、株式は買えません。

【2】NISA口座を開設する
→ マイナンバーカードが必要。開設までに1〜2週間かかります。

【3】商品を選ぶ
→ 初心者は「つみたて投資枠」で月1万円から始めるのがおすすめ。生活費に無理のない範囲でOK。

【4】積立設定をする
→ 毎月自動で引き落とされるように設定すれば、手間なく継続可能。月100円から積立できる証券会社もあります。

【5】定期的にチェック&見直し
→ 年に1回程度、運用状況を見直して必要があれば調整しましょう。

女性にこそNISAが向いている理由

私のお客様を見ていると、女性は忍耐力があると感じています。多少のことがあってもへこたれず続けられるので、それが長期投資では大きな強みになります。

NISAは少額から始められ、長期でコツコツ積み立てることで教育費や老後資金にも備えられます。

筆者のお客様で、月5,000円を7年間積み立てた投資信託をさらに3年据え置いたところ、約42万円が70万円に増えていたという実例もあります。

もちろん経済状況により元本割れのリスクもありますが、大切なのは「無理せず長く続けること」。
NISAは、忙しい女性の味方です。

まとめ

まずはNISA口座を開設して、未来の自分のために始めてみてください。
「投資=怖い」ではなく、「少しずつ未来を整える習慣」として、NISAを生活に取り入れてみましょう。

 

この記事を書いた人
Nice to meet you!

朝のスキマ時間に学ぶ♪家計管理・お金の基本

Written by

稲村優貴子(ファイナンシャルプランナー)

2001年FP資格を取得し独立。2006年から6年間日本FP協会鳥取支部長。現在は Life For You 代表として相談・講演・執筆・メディア出演業務を行っている。相談件数は通算3000件以上。TBSテレビ『マツコの知らない世界』監修、日経WOMAN・北海道新聞・週刊ダイヤモンド等への記事提供、HBCテレビ『イチオシ!』出演等。得意分野はライフプラン、iDeCo、保険、年金、家計節約、不動産。
著書:『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』(河出書房新社)
資格:ファイナンシャルプランナー(CFP®)、2級心理カウンセラー、野菜ソムリエ、ヨガインストラクター(RYT200)

★毎月第2金曜日16~17時 82.5 FM NORTH WAVE(ノースウェーブ)のラジオ番組「Ashirias1h(アシリアスワンエイチ)」内『教えてゆきこ先生』というコーナーを担当中(2023年4月現在)
連載記事一覧

今日の朝の人気ランキング