朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『杉浦日向子ベスト・エッセイ』。
江戸風俗研究家・杉浦日向子のベストエッセイ集。江戸にまつわる作品から食べ物や旅、人生を語った一冊です。
『杉浦日向子ベスト・エッセイ』
著者:杉浦日向子/編者:松田哲夫
出版社:筑摩書房
2005年に46歳の若さで亡くなった杉浦日向子さん。その軌跡を辿ることのできるエッセイからは、江戸と人生を愛した人の生き生きとした声が聞こえてくる。
この次生まれてくるなら若旦那と決めていた。「私は、本気で、ちゃんとしたくないです。マジに、フワフワしていたいです」。銭湯が大好きだった。どんな人もハダカンボで同じ湯船につかる。「なんと、ここは極楽じゃなかろうか」と。銭湯で社会を、人生を学べるという。「生きていくことは、生老病死を、カラダに刻んでいくこと」だから……。江戸っ子の女性と上方の女性の美意識の違いについての話もとても興味深いです。
生と死に向きあった作品は、とりわけ心に深くしみました。「かなしむことは、慈しみとおなじ、愛の表現で、それは、ひとに与えられた、最強の力かもしれない」——。朝ごはんや蕎麦などおいしいエッセイも載っています。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。
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