おはようございます。LINEで気軽に相談できるオンライン漢方サービス『わたし漢方』の漢方薬剤師 さっちです。不定期で、季節の不調を改善するヒントをお伝えしています。
2022年の花粉飛散は例年の1.5倍とも言われており、すでに、いつも以上に症状を感じている方も多いようです。
そこで今日は、“花粉症” をテーマに、今からできる養生法や、朝のルーティン、漢方アプローチについてご紹介します。
2022年の花粉は「早く」て「多い」?
まだまだ厳しい寒さが続きますが、春を前に早くも花粉の訪れを感じている方が増えてきているようです。
日本気象協会の発表によると、2022年の花粉飛散は2月上旬からスタートし、3月は各地で飛散のピークを迎えるといいます。
また、飛散量についても例年より多くなる見込みで、東京都福祉保健局で例年行っている飛散予測では、都内(12地点)で昨春の1.5倍、例年(過去10年平均)の1.1倍程度の花粉が飛散するとされています。
日本人の4人に1人が花粉症の時代
花粉症とは、スギやヒノキに代表される、植物の花粉が原因となるアレルギー症状です。
原因となる花粉が飛ぶ時期だけ症状が出る季節的なお悩みで、ダニ、ハウスダスト、ペットの毛などが原因となる通年性のアレルギー症状と区別されます。
花粉症は生命に関わる病気ではありませんが、くしゃみが止まらない、目がかゆいといった症状が続くのは大変辛いものです。
また、花粉症は一度発症すると簡単には治りにくいため、毎年シーズンになると同じように悩まされ続けることになります。代表的な症状には以下のようなものがあり、症状の現れ方や重さは人それぞれ。もともと喘息やアトピー体質の方は、症状が悪化する場合もあります。
- 【鼻】くしゃみ、鼻水、鼻づまり、鼻のむずむず感
- 【目】目の痒み、涙や充血
- 【喉】喉の痛みや痒み、咳や痰
- 【その他】皮膚の痒み、頭重感、熱っぽさ
また、花粉症の症状を1次症状とすると、1次症状きっかけで別の不調を引き起こすこともあります。
例えば、ひどい鼻づまりによって鼻呼吸ができず、いびきで眠りが浅くなってしまったり、不快な症状が続くことでストレスや肌荒れに繋がり不調のバッドスパイラルに陥ってしまうケースなどです。
アレルギー体質そのものを改善する対策も有効
私たちの体の免疫は、花粉を異物と認識すると、ヒスタミンなどの化学物質を分泌し、花粉を体外に出そうとします。鼻水やくしゃみ、涙などを出し、入ってきた花粉を洗い流して、また、侵入を防御して体を守ろうとしています。
そのため、症状を軽くするためには、マスクや眼鏡を付けたり、部屋干しを心掛けるなど、体内に入ってくる花粉を少しでも減らす対策が重要になってきます。
しかし、どれだけ努力をしていても全ての花粉を取り除くのは難しく、家族やパートナーが持ち込んでしまうケースも免れません。
出てしまった症状に対し、西洋医学では一般的に、抗アレルギー薬やステロイド剤などを用い、辛い症状を緩和するための治療が行われます。
他にも、アレルギーの原因となる物質を少しずつ体に入れてアレルギーを起こしにくくする減感作療法などが取り入れられることもあります。
漢方では、花粉症の辛い症状を緩和するのはもちろんですが、アレルギー体質を改善する手助けをすることも可能です。
漢方や薬膳を日常にうまく取り入れて
漢方の考えでは、まずその人の体質を見極め、体のタイプに合わせたアプローチを行っていきます。
例えば、「気」が不足してエネルギーが足りない「気虚」体質の方は、普段から疲れや倦怠感があり、胃腸が弱い傾向にあります。体力がないため免疫機能が低下している状態なので、花粉などの外敵から体を守るバリア機能が低下してしまいがち。
まず、睡眠や栄養がしっかりとれる体づくりを目指し、エネルギーを取り戻すことから始めます。
水分代謝が悪く、余分な水分が体内で溜まっている「水滞」体質の方は、普段からむくみ気味で、汗をかきやすく軟便・下痢気味の傾向があります。
体に溜まった水分が冷えて、鼻水や涙目、鼻づまりが起こりやすいなどの傾向があるため、まずは水はけを改善し、体内の循環を促すことから始めます。
花粉症の症状が強い時期は、辛い症状のタイプに合わせた漢方薬を選び、症状が落ち着いている時期は、免疫バランスを整えたり体を丈夫にするための体質改善のための漢方薬を、と使い分けることで、花粉シーズン以外の時期も活用して気になる症状の出にくい体に整えていくこともできます。
「薬膳的朝食」で花粉症に負けない身体をつくろう
食生活の改善も重要です。刺激物や甘いもの、味の濃いもの、加工品、脂肪や動物性たんぱく質の取りすぎは血を汚す原因になり、炎症や粘膜の充血の悪化にも繋がってしまいます。
朝食は断然、和食がおすすめ。野菜中心の栄養バランスの取れた献立を心掛けましょう。
また、朝食に合わせる「お茶」で取り入れていくのも賢い方法です。甜茶、じゃばら、プロポリス、ルイボス、ネトル、エルダーフラワーなどがおすすめです。
もともと気管支が弱い方は、銀杏・ゆり根・レンコンなどをスープなどに入れて取り入れてもよいでしょう。
症状が出てしまったらどうすればいいの?
くしゃみや水っぽい鼻水が多いなど、冷えからくる「寒証」タイプの人は、まず温めるアプローチを重視します。
漢方も温めを重視した処方を選びますし、食養生においても⻑ネギ、生姜、シナモン、紫蘇、葛など、体を温めるものを取り入れることをおすすめしています。
喉の腫れ、咳、粘っこいもしくは⻩色い鼻水、熱っぽい、目の充血などが起こりやすい「熱証」タイプの人は、熱を冷ますアプローチを取り入れます。炎症を和らげたり清熱の働きがある漢方処方を行い、食養生では薄荷や菊花、ドクダミなどもよいと考えられています。
このように『わたし漢方』では、漢方での養生に加えて、食生活や運動などのライフスタイルについてもひとりひとりの体質や症状、タイプに合わせて適切なアドバイスを行っております。
毎年花粉症でお悩みの方も、体質改善からアプローチすることで本質的な解決につながるかもしれませんので、ぜひ一度ご相談ください。
『わたし漢方』では、漢方の専門家がLINEを介してひとりひとりの症状や体質に合わせてベストだと考えられる漢方を選んでいます。
ひとりひとり身体のタイプや症状の出方が異なるため、カウンセリングを通して適切な打ち手を一緒に見つけてまいります。
『わたし漢方』は、LINEで身体の悩みを薬剤師に相談すると、自分にあった漢方薬を自宅に配送してくれるオンライン漢方相談サービス。カウンセリングはすべてLINE上で、最初の問診は24時間相談可能。漢方の専門家が直接お悩みにお答えいたします。初回の問診はすべて無料。体質改善の相談と漢方薬の服用を希望する場合は有料プランとなります。
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