朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『台所のおと 新装版』。
文豪・幸田露伴の娘、幸田文の名作集が新装版となりました。しみじみとした味わいのある珠玉の作品を収録した一冊です。秋の日の読書にオススメです。
『台所のおと 新装版』
著者:幸田文
出版社:講談社
日々の暮らしを描いた情景のなかに、さまざまなよろこびとかなしみが浮かび上がってくる。幸田文の作品を読むたび、どんなにささやかな出来事も愛おしく思えてきます。
表題作の「台所のおと」。料理人の佐吉が病床で台所の音をきいている。妻のあきは「もともとから静かな台所をする女」だから、障子一枚へだてた向こうに、佐吉は耳を澄ませて小さな音を追いかける。水を出す音、葉ものの下ごしらえをする音。あきのたてる音はこの頃ますます静かになった。台所のかすかな気配と音に、夫婦の愛情と心の揺れが描かれています。
表題作をはじめ「濃紺」「草履」「雪もち」「食欲」「祝辞」など十篇を収録。新装版となり、カバー装画、デザインも新しくなりました。しっとりとした趣のある装丁ですね。秋の一日、ゆっくりと名作に親しむ読書のひとときをどうぞ。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
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