朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『アダムとイヴの日記』。
アメリカ文学を代表する作家マーク・トウェインの傑作です。エデンの園を舞台にアダムとイヴの日記を紹介。出会いや子育てなどをめぐるふたりの暮らしぶりをユーモラスに描き出します。
『アダムとイヴの日記』
著者:マーク・トウェイン/訳:大久保博
出版社:河出書房新社
人類最初の男女、アダムとイヴの日記が残っていた。それをマーク・トウェインが「解読」し、男女それぞれの視点から描きます。
ふたりは自分の思いを包み隠さず綴っています。あいつはおしゃべりがうるさいとか果物を食べすぎるとか愚痴っているのはアダム。「長い髪をしたこの新しい生きものは、まったく邪魔だ」「私の生活はもう以前のようには楽しくない」と、彼女のやることなすこと気に入らない。
一方、イヴはそんなアダムの態度も「彼は恥ずかしがりやだから」で片付けてしまう。「わたしがそばにいるのを喜んでいるようだった」と自信満々です。きっとイヴの方がアダムより上手ですね。
出会った頃はイヴにいらついてばかりいたアダムですが、やがて彼女なしではいられない自分に気づきます。ふたりの関係が次第に変化していくのは、子育てが始まったころからでしょうか。アダムは初めて見る赤ちゃんにまごつき、育児にかかりっきりのイヴの姿に困惑します。子育てに相当苦労しているアダム、ほほえましいです。
気持ちのすれ違いを乗り越えて、家庭を築き人生をともに歩んでいく。そんな愛の形は、この世のはじまりも現代もあまり変わらないのかもしれませんね。アダムとイヴでずいぶん趣の違うイラストも楽しめます。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
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