エステティシャンである私自身、これまで数々のダイエットにチャレンジした経験があります。ダイエットといえば、「食事」や「運動」というイメージですよね。
私はエステティシャンになる前、「食事の量を減らせば痩せる、カロリーを抑えれば痩せる」と勘違いした結果、体重は減りましたが、脂肪が減っただけではなく、必要な筋肉も落としてしまったことがあります。
勘違いした食事制限によって栄養が不足し、その代償として胃腸炎になったり、肌荒れやニキビがひどくなった経験も…。
これらの経験を踏まえて、「痩せたい!」と感じている方に覚えておいて欲しいこと、ダイエットを成功させるコツについて、今回ご紹介します。
始める前に「理想数値」「目標」を決めよう
「◯kgくらい体重を落としたい」「なんとなく痩せなきゃ」と、漠然とした目標でダイエットをしていませんか?ダイエットを始める前に意識して欲しいことは、「現在の体重と理想体重、ダイエット期間」を明確にすること。これをするのとしないのとでは、意識力、行動力に差がつきます。
【ダイエットのコツ-1】身長に対する標準体重を知ろう
BMI(body mass index)指標による「標準体重」、または「美容体重」という目安の体重があります。まずは自分の身長に対する標準的な体重を把握しましょう。
身長(m)×身長(m)×22(BMI)=標準体重
身長(m)×身長(m)×20(BMI)=美容体重
例えば身長160cmの場合、標準体重は、1.6m×1.6m×22=56.3kg、美容体重は、1.6m×1.6m×20=51.2kgとなります。現在の体重が60kgの場合、標準的な体重まで落としたい場合は、目標が−3.7kg、よりスリムな体型を目指す場合は、−8.8kgが目標値となります。こうして、数字を明確にすることは、不健康に痩せてしまうことを防ぐため、そして、ダイエット計画をたて、実行するための、基本!「いつもダイエットを意識しているのに痩せない…」という方は、目標数字を明確にして、実行プランをたてましょう。
【ダイエットのコツ-2】1ヶ月間で落としていい体重は「5%」
食事や運動を取り入れる健康的なダイエットで、1ヶ月間のうちに落としていい体重は、約5%までとされています。例えば、体重が60kgの場合は、1ヶ月に3kgまで。これ以上急激に落としてしまうと、体が元に戻ろうとしてリバウンドしやすくなり、その後同じようにダイエットしても体重が落ちにくくなったり、体調を崩したりする危険性があると言われています。「早く痩せたい!」と焦る気持ちはよく分かりますが、リバウンドを防ぐためにも、急激な体重減少には気をつけましょう。
【ダイエットのコツ-3】無理のない目標期間を設定しよう
【1】【2】を踏まえて、無理のない目標期間を設定しましょう。例えば、体重60kgの人が標準体重56.3kgを目指す場合、1ヶ月〜3ヶ月間を目安に、1ヶ月−1.3kgずつ、3ヶ月で−3.7kgを落とすプランですと、無理なくダイエットできます。美容体重51.2kgを目指す場合は、3ヶ月〜最短6ヶ月間を目安に1ヶ月−1.5kgずつ、6ヶ月で−8.8kg落とす、というペースはいかがでしょうか。
なお、同じダイエットをしていても、体質や肉質の個人差によって、体重が落ちやすい人と落ちにくい人がいます。最初は順調に落ちても途中から停滞する場合や、毎月コンスタントに2kg〜3kg落ちない…ということもありますので、モチベーションが落ちないよう、予め少し長めに期間を設定しておくこともポイントです。
日常生活に「ダイエット習慣」を組み込もう
ダイエットに効果があるのは、摂取カロリー・糖質制限や、運動だけではありません。毎日の生活の中にも、ダイエットに有効な習慣を取り入れるようにしましょう。
【ダイエットのコツ-4】「寝起きに水(白湯)」を飲もう
午前中は、カラダのデトックスタイムと言われています。寝起きには、コップ一杯の水もしくは白湯を飲んで、腸を動きやすくして、排泄をサポートしましょう。
【ダイエットのコツ-5】「1日1.5リットルの水」をこまめに飲もう
ダイエット中は、日中もこまめに水分を取り入れましょう。体内の水分の循環を高めることで、不要になった老廃物を排出しやすくなり、むくみを軽減させる効果が期待できます。
体を冷やさないよう、冷たい飲み物は控え、できれば常温のお水を飲むのがおすすめです。
【ダイエットのコツ-6】食べる時は「順番」を意識しよう
食事する時は、汁物→野菜→肉・魚→米・パン・麺(炭水化物)の順番で食べるように意識しましょう。最初に温かい汁物や消化の良い野菜を食べると、血糖値の急上昇を防ぎやすくなるだけでなく、胃がふくらんで食べ過ぎを予防しやすくなります。血糖値を上げて脂肪をためやすくなる炭水化物は、量を控えつつ、できるだけ最後に食べましょう。
食べ始めてからお腹がいっぱいになったと脳に伝わるまで、約30分かかると言われています。暴飲暴食や早食いは満腹だと感じる前にたくさん食べすぎてしまっていることもあるので、よく噛み、ゆっくり食べるように心がけましょう。
また、古い油を使わない、調味料(塩分)を控えめにするのもコツ。味付けの濃いものは、ご飯やパンがすすんでしまいますし、塩分とりすぎによるむくみにつながります。
【ダイエットのコツ-7】「夜」の糖質・脂質・おやつをセーブしよう
ディナーの締めくくりのデザートはおいしいものですが、ダイエット中は、夕食後のおやつや夜の間食はセーブしましょう。夕方以降は副交感神経が優位になり、体はリラックスモードになって燃焼力が低下します。活動が減る夜に、糖質・脂質たっぷりの食事やおやつを楽しんで寝てしまうと、脂肪になりやすくなります。朝ごはんを楽しみにして、夕方以降は食事の量を減らすように調整しましょう。
【ダイエットのコツ-8】「半身浴や有酸素運動」を取り入れよう
半身浴や入浴で汗を出すことで老廃物の排出をしたり、ストレッチやウォーキングで体を動かしたり…ジムやフィットネスクラブに行くだけでなく、日常生活でも代謝をアップしたり、カラダを引き締める習慣を取り入れましょう。入浴はシャワーだけで済まさず、ぬるめのお湯につかるようにすれば、体が温まり、むくみにくくなります。また、朝ひと駅分歩く、ランチの後で10分間速歩きする、テレビを見ながらストレッチするなど、ちょっとした運動なら、無理せず習慣化しやすく、ダイエットをサポートしてくれますよ!
*****
「痩せたい」「ダイエットを始めよう」そう思っている方は、まず、目標体重と期間を明確にすることが第一歩。その後は、ヘルシーな食事や運動を続けながら、日常生活を見直して、ダイエットに有効な習慣を取り入れるようにしましょう。目標を明確に、無理せず日々続けることが、ダイエットを成功させるコツです。ぜひ参考にしてみてくださいね!
☆この連載は<木曜日>に更新します。次回もどうぞお楽しみに…!