連載「教えてユミ先生!睡眠のお悩み解決室」では、気持ちのいい朝に欠かせない「睡眠の悩み」を解決するヒントを、日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善シニアインストラクターの竹内由美さん(ユミ先生)に教えていただきます!
今回のお悩みは…「徹夜明けの過ごし方」
なるべく12時より前に寝たいと思っていますが、仕事が立て込んでいたり、飲み会や勉強などでついつい「徹夜」をしてしまうことがあります。徹夜翌日はどう過ごすべきですか?また、生活リズムを戻す方法を教えてください。
「翌日がつらくなる!」とわかっていても、付き合いなどで「徹夜」してしまうこと、ありますよね。そんな睡眠時間ゼロの代償は、翌日だけでなくその後数日に及ぶことも…。
今回は睡眠のプロであるユミ先生に、徹夜が私たちの身体に良くない理由と、徹夜翌日の過ごし方、そして生活リズムを元に戻す方法について前後編に分けてアドバイスをいただきました♪
【アドバイス1】 完全徹夜は避けるのが得策!
睡眠リズムの崩れがさまざまな体調不良に
忙しい現代人、特に体力のある20~30代は無茶な生活をしがちです。でも、健康的でサスティナブルな生活を続けたい方は、夜更かしはもちろん完全徹夜は極力避けるのが得策です。
今までの睡眠記事を読んでくださった方ならお分かりだと思いますが、私たちの体の中には時計のような仕組みが備わっていて、その動きに合わせて睡眠リズムや体内の生理的な機能などが、互いに影響しながら、最適に動くようになっています。
そのため、徹夜などで睡眠リズムを崩してしまうと、脳や体の機能にも影響して、場合にはよってはその後数日間、体調不良が続いてしまう可能性もあるのです。
具体的には
- 仕事に集中できない
- 倦怠感に襲われるイライラする
- 食欲が異常にある(またはない)
など、さまざまな影響が現れます。
睡眠不足は「ほろ酔い」と同じ!?
酔ってフラフラしている人に「大丈夫?」と聞くと、本人は「平気、平気」と答えること、よくありますよね?
睡眠不足が続いた体は、まさにほろ酔い状態と同じ。本人はいつもと同じと思っているのですが、周囲からは明らかに変だと思われてしまう。そんな残念な状況に陥ってしまうこともあるので、たかが徹夜、たかが睡眠不足と侮るのは禁物です。
最近、高齢者ドライバーが加害者になる悲しい交通事故が問題になっていますが、若い人でも睡眠不足が続くとミスをしやすくなります。
生活習慣病のリスクを高める「睡眠負債」
また、睡眠不足は、専門用語で「睡眠負債」と呼ばれ、慢性的睡眠負債は、高血圧、糖尿病、心筋梗塞といった生活習慣病のリスクを高めてしまうと言われています。
徹夜=睡眠時間ゼロなので、この睡眠負債を一気に増やしてしまうことになるんです。
次回の記事では、どうしても徹夜しなければならなかった時の、翌日の過ごし方についてお伝えしますね。
☆後編「「徹夜明け」の1日はどう過ごすのが正解?」は、6月8日(土)朝4時に公開します。