今日のカフェボンボンは、『ふちなしのかがみ』。
辻村深月が描く「現代の怪談」小説集。まだ見ぬ異界に足を踏み入れて!
『ふちなしのかがみ』
著者:辻村深月
出版社:角川書店
背筋がゾクッとくるストーリーは、舞台が現代だけによけいに怖い。
辻村版「現代の怪談」には都市伝説の「花子さん」やコックリさん、見えない友だちが登場する。「花子さん」のうわさやコックリさんがかもし出す正体不明のもやっとした空気が、物語にじっとりとまとわりついている。
さすが子どもの心の動きの描き方がリアルです。のっぴきならないはめに陥っている子どもたちが、つらい状況から抜け出そうともがいているとき、現実の世界ではあり得ないはずのことが起こるのかもしれません。
私がいちばん好きなのは「八月の天変地異」。現実と夢の境界「ふちなしのかがみ」を乗り越えて、マイナスではない方向へと向かう物語は、読後感がさわやかでした。
「踊り場の花子」「ふちなしのかがみ」「八月の天変地異」など5編を収録しています。
Love, まっこリ〜ナ
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