現在、日本初の展覧会が開催中のイタリアの絵本作家イエラ・マリ。昨年1月に彼女が亡くなってからまもなく一年が経ちます。
イエラが絵本作家として活動したのは、1960年代からの1980年代。残された本は生涯で8冊しかありません。
その中で、イエラが初めて手がけた絵本が『りんごとちょう』でした。まだ字を読めない幼い子のために作られた、文字のない絵本です。
『りんごとちょう』
著者:イエラ・マリ/エンゾ・マリ
出版社:ほるぷ出版
りんごの中から一匹の幼虫が。いったい、この虫、どこから入ったんだろ? りんごと虫のふしぎな関係が、シンプルな美しさで描かれる。
身のまわりに起きている自然の神秘。それは大昔からずっと繰り返し循環されてきたこと。虫の成長とともに、りんごの木も葉を繁らせ花を咲かせ、ゆっくりと季節は移っていきます。
木を見上げて。風を感じて。花の匂いをかいで。字のない絵本がそう教えてくれます。
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「イエラ・マリ展ー字のない絵本の世界ー」は1月12日(月・祝)まで開催中です。
会場:東京都板橋区 板橋区立美術館
*『木のうた』も素晴らしい絵本です!
Love, まっこリ〜ナ