夏の夜、しっかり眠れていますか?普段ぐっすり寝ている人でも、夏は眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めてしまったりと、いろいろな睡眠トラブルが増加する季節です。
20代~60代の男女約1000名を対象に、「睡眠の悩み」に関して調査したところ、第1位は“朝スッキリ起きられない、”第2位は“寝ても疲れが取れていない”という結果も出ています。
「よく眠れないのはたまにだから」とか「あまり寝ていなくても問題ないから」とプチ不眠状態を放置していると、健康面だけでなく美肌やダイエット、メンタル面にもマイナスの影響を及ぼすので放っておけません!
自覚はなくても、睡眠不足では免疫機能が低下して、自律神経のバランスも乱れた状態になっています。体内の水分を調節する働きが衰えて脱水症状になりやすく、熱中症や夏バテを引き起こします。
質の良い睡眠を手に入れるための方法はいろいろ報告されていますが、最近では「音楽」が睡眠の質を良くするという実験結果も発表され、快眠へ導く音楽の力に注目が集まっているようですよ♪
「睡眠の質」は「音楽」によってプラスの影響を受ける
ハンガリーの行動科学研究所で、「睡眠不足」「快眠できない」などの不眠の悩みを抱えた19歳~28歳の学生94人を対象に、「音楽によって睡眠の質がプラスの影響を受けるか?」という興味深い実験が行われました。
学生たちを 就寝前に45分間、①クラシック音楽を聴く、②本を朗読したオーディオブックを聴く、③何もしない、という3つのグループに分けて、3週間経過後に再度調査した結果、③のグループには何の改善も見られず、②のグループでは30名中9名に改善が見られたのに対し、①のグループでは35名中30名がリラックスして快眠できたという結果に!
さらに、①のグループでは気分の落ち込みやうつの症状に改善が見られたそうです。
この実験のように、世界中で音楽が私たちにもたらす影響について研究されています。特にクラシック音楽、中でもモーツァルトの作品は私たちにいい影響を与えてくれることがわかっています。一体モーツァルトの作品は他の音楽と何が違うのでしょうか?!
モーツァルトの音楽に隠された秘密とは
「モーツァルトの音楽を乳牛に聴かせていると、ミルクの出がよくなる」という話を聞いたことはありませんか?科学的に検証した結果、モーツァルトの作品の中に、牛の乳腺刺激ホルモンに影響を与えるメロディーが含まれているということが判明しました。
他にも、モーツァルトの音楽には私たちの生体機能に刺激を与え、いい影響を及ぼす高周波を豊富に含んでいることがわかっています。これによって不眠の改善やストレスの解消、うつや自閉症の改善、認知症の予防に役立つとして治療の一環に使われることがあるそうです。
快眠クラシックCDとして発売されているものにモーツァルトの作品が多いのも、このような背景があるからなのですね!
睡眠ホルモンを活性化させる!
スッキリした朝の目覚めと快眠を得るためには、寝る前にただ音楽を聴くだけでなく睡眠ホルモンを活性化させておくことも重要です!
私たちが起きている間(日中)はセロトニンが分泌されています。幸せホルモンとも呼ばれているセロトニンですが、快適な目覚めを作るのにも重要な役割を果たしています。セロトニンは日没と同時に分泌は減少し、今度は睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌されます。
メラトニンが少ないと眠りが浅くなり、質のいい眠りが得られずに体を休ませることができません。
メラトニンは朝の光が目に入ってから15~16時間経ってから分泌される性質があるので、朝日をしっかり浴びましょう!また、メラトニンはセロトニンを材料として合成されるホルモンなので、日中セロトニンがしっかりと分泌されることも不可欠です。
セロトニンの分泌を促すには太陽の光を浴びて活動すること、セロトニンの材料となるトリプトファンを多く含んだ食事を摂ることが大切。バナナや大豆製品、牛乳・チーズなど乳製品、赤身の魚や緑黄色野菜などに多く含まれているので意識して摂るようにしてください!
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いかがでしたか?夜は寝る前にモーツァルトの音楽を聴き、朝はしっかりとカーテンを開けて朝日を浴び、トリプトファンを豊富に含んだ朝食を摂ることを習慣にして、この夏は疲れしらずの質のいい眠りを手に入れてくださいね♪