今日のカフェボンボンは、『森へ』。
写真家・星野道夫がのこしたアラスカの自然の本。太古の昔から続く森を五感で感じたい。
『森へ』
文・写真:星野道夫
出版社:福音館書店
南アラスカからカナダにかけて広がる原生林。山や森に囲まれた深い入り江を、星野さんはカヤックを静かにこいでゆく。
オールを止めると、サケが跳ねる音、鳥のさえずりが聞こえる。森の浜辺へと近づき、カヤックを砂浜へ乗り上げた。人を拒むかのように、巨木が生い茂る薄暗い森。勇気を出して、足を踏み入れていくと……。
星野さんはやぶの道を分け入って進みながら、生きもののように息づく森の気配を感じます。森はゆっくりと動いている。
氷河へと続く森の「朝時間」は、霧に包まれたミルク色の朝。一頭のザトウクジラが目の前を通り過ぎる。誰も見たことのない、奇跡のような朝の光景です。
アラスカの自然と人々との交流をつづった『旅をする木』もぜひ。何度読んでも心にしみるエッセイ集です。
Love, まっこリ〜ナ
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