映画で、お気に入りを見つけてしまいました。
それは、ジャック・リヴェット監督の映画です。
ヌーヴェールヴァーグの中心的人物なのですが、ずっと日本では紹介されずじまいで、
最近ようやく日本で作品を観ることができるようになりました。
それでも作品数はごくわずかです。
名が知られている作品といえば「美しき諍い女」です。
原作はバルザックの小説です。
女優エマニュエルべアールが、映画の中の8割ほどをヌードで登場します。
ジェーンバーキンもスイートな画家の妻役で出ています。
それよりも私が興味を抱いたのは、
画家が絵画を創作していく様子をカメラをずっと長回しで映し出しているところです。
実際の画家ベルナール・デュフールのデッサンタッチだそうで、
この映画を高校生の時に観たかったです!
画家とモデルが、ともに自分自身の頂点を目指す様子が、まさに芸術活動だと思いました。
(どんなジャンルであっても頂点では、自分を極めた結果、エゴがなくなり無から産物が生まれる、、、)
私はあまり現代美術が好きではないのですが、
それは最近の作家が、自分を探る工程が足りないんじゃないの?と、
まったくパッションを感じないからで、作品にも入り込めず、共感できないからです。
「美しき諍い女」は、作品に無知なアルバイト店員さんがいるビデオ屋だと、
エロティックコーナーなんかに置いてあって、まったくお粗末な扱いを受けているのですが、
ジャックリヴェット監督は、静かな映像が、
かえって内側に燃えるパッションを際立たせている作品ばかりですので、
映像にだまされないでほしいです。
もちろん、エメニュエルベアールのヌードを純粋に楽しんでもいいけどね!