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旅へと誘う本⑥駅舎を巡る旅

 

今日のカフェボンボンは、『絶滅危惧駅舎』

いまのうちに訪ねておきたい名駅舎の本。駅舎から始まる旅へ。汽車にのんびり揺られて出かけませんか。

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絶滅危惧駅舎
著者:杉﨑行恭
出版社:二見書房

乗り物ライターの杉崎行恭さんが全国の駅を訪ね歩き、古きよき日本の駅舎を写真とともに紹介。明治の駅舎、モダニズムの駅舎、王道の洋館駅舎など131の名駅舎が並びます。「廃線跡になお残る駅舎」では、それぞれの駅のたどった歴史を思いじーんときました。

杉崎さんの文章は味わい深く、駅独特のにおいがします。古い駅の寂寥感とか終着駅まではるばる来たーっ、というのがにじみ出ているのがたまりません。

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各駅のキャッチフレーズがいいんです!! 下町支線の悲哀が漂う西天下茶屋駅は、“なにわの支線ブルース”。威風堂々とした南島原駅は、“波止場の老優”。駅への愛情があふれてますね。

長年人々に愛されてきた駅舎が消えつつあるいま、新しい駅もまた、誰かにとってかけがえのない場所になってくれるといいけれど……。「駅がなくなり、駅前がなくなって、最後には地域が消えてしまう」という著者の危機感をひしひしと感じました。

駅舎の「朝時間」は、JR飯田線の湯谷温泉駅。
かつては旅館だったという木造建築の駅舎です。ひなびた温泉街の風景が旅情を誘います。

Love, まっこリ〜ナ

 

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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