今日のカフェボンボンは、『絶滅危惧駅舎』。
いまのうちに訪ねておきたい名駅舎の本。駅舎から始まる旅へ。汽車にのんびり揺られて出かけませんか。
『絶滅危惧駅舎』
著者:杉﨑行恭
出版社:二見書房
乗り物ライターの杉崎行恭さんが全国の駅を訪ね歩き、古きよき日本の駅舎を写真とともに紹介。明治の駅舎、モダニズムの駅舎、王道の洋館駅舎など131の名駅舎が並びます。「廃線跡になお残る駅舎」では、それぞれの駅のたどった歴史を思いじーんときました。
杉崎さんの文章は味わい深く、駅独特のにおいがします。古い駅の寂寥感とか終着駅まではるばる来たーっ、というのがにじみ出ているのがたまりません。
各駅のキャッチフレーズがいいんです!! 下町支線の悲哀が漂う西天下茶屋駅は、“なにわの支線ブルース”。威風堂々とした南島原駅は、“波止場の老優”。駅への愛情があふれてますね。
長年人々に愛されてきた駅舎が消えつつあるいま、新しい駅もまた、誰かにとってかけがえのない場所になってくれるといいけれど……。「駅がなくなり、駅前がなくなって、最後には地域が消えてしまう」という著者の危機感をひしひしと感じました。
駅舎の「朝時間」は、JR飯田線の湯谷温泉駅。
かつては旅館だったという木造建築の駅舎です。ひなびた温泉街の風景が旅情を誘います。
Love, まっこリ〜ナ