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南米ベネズエラのロングセラー絵本『道はみんなのもの』

 

今日のカフェボンボンは、『道はみんなのもの』

ベネズエラの首都カラカスを舞台にした、遊ぶ場所を失った子どもたちの物語。色鮮やかな絵とストーリーを楽しみながら、環境問題やまちづくりを考えるきっかけとなる本です。

20130310

道はみんなのもの
文:クルーサ/絵:モニカ・ドペルト/訳:岡野富茂子、岡野恭介
出版社:さ・え・ら書房

ずっと昔、カラカスの山は豊かな自然にあふれ、草花が咲き乱れていました。山には草ぶきの家が一軒あるだけで、緑の斜面をピューマがゆうゆうと歩き回っていました。

やがて、時代とともに工業化が進むと、町を囲む山の斜面に人々が住むようになって、山はてっぺんまでにわかづくりの家で埋め尽くされてしまいます。「バリオ」とよばれるこの地域には、もはや空き地もありません。子どもたちが道で遊んでいると、大人たちに邪魔だと怒られてしまいます。

「道はみんなのものだよ!!」大きな声でそう言いたいけれど、どうしたらいいんだろう?途方にくれた子どもたちは知恵を出し合い、みんなの公園をつくってもらおうとするのですが……。

ベネズエラの絵本を手にする機会はなかなかないので、とても興味深く読みました。色彩豊かな絵が、町の空気や人々の表情を生き生きと伝えてくれます。

子どもがのびのびと遊べる環境を大切にしたい。この願いは世界共通のものですよね。本書は1981年に出版されて以来、13か国で翻訳され、ロングセラーを続けているそうです。

Love, まっこリ〜ナ

 

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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