今日のカフェボンボンは、『本の本』。
人気イラストレーターの寺田順三が描く架空の絵本集。30冊の本はすべて音楽にまつわる物語となっています。絵本が奏でる音楽が聞こえてきそうな楽しい雰囲気に満ちた本です。
『本の本』
絵:寺田順三/文:横山犬男
発売元:ピエ・ブックス/発行元:ワールドコム
「雨を汚したのは誰?」「砂漠の町の冷たい土間で」「波の音が聞こえるレコード」……。想像力を刺激する本のタイトル。そして、絵本の横に書かれているのは、物語の冒頭の部分だけ。
あなたは物語の扉の向こうをのぞいてみることができる。でも、そこに広がる世界は、真夏の海なのか雪の降る冬の景色なのか、人によってそれぞれに違う。世界を想像するのはあなた自身だから……。
架空の絵本には、ローリング・ストーンズのキース・リチャーズやボサノヴァのジョアン・ジルベルトなど、さまざまなミュージシャンや楽曲が登場します。
物語の粗筋を書いたのは、寺田さんの友人でレコード店店主の横山犬男さん。彼の書くレコードやCDのコメントがとても素敵だというのも納得です。
音楽の絵本の「朝時間」は、白熊メズのクラリネット。
やさしく美しい音色が空に流れると、北の海の流氷も溶け出します。
本のお供には、スパークリング・ワインをいかがでしょう。音楽への扉が開く音は、スパークリング・ワインのコルクの音のようです。
一冊の本がきっかけで、ある音楽を知りとても好きになる。音楽から本を知ることもあります。本と音楽の間にあるドアをノックして、いつも行ったり来たりしていたい。
Love, まっこリ〜ナ