私たちは毎晩、寝ている間に約コップ1杯分の汗をかくといわれています。また、フケや角質も寝具に落ちるため、快眠のためには常に寝具を清潔にしておくことが大切です。
とくに温度や湿度が上がるこれからの季節は、ダニやカビが増えやすい時期ですから、いつもより念入りにメンテナンスをしましょう♪

 

清潔に保ち、湿気を取り除くことがポイント!

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汗やフケなどで汚れやすい寝具。それらを放置していると、ダニやカビが増え、アレルギーやかゆみの原因に。

人が快適に眠るには、夏は室温26~28℃、湿度50~60%、冬は室温18~23℃、湿度50~60%にするのが理想ですが、ダニやカビを増やさないためには、寝具を清潔に保つことと、湿気がたまらないように気をつけることが大切です。

ダニは湿度60%以下、カビは65%以下で繁殖力が低くなるので、高温多湿になる季節は次のような点に気をつけて気持ちのいい寝具に保ちましょう。

1.換気をする
帰宅したら窓やドアなど2ヶ所以上を(対角線上にある所をあけると効率的)開け、空気を入れ替えましょう。押し入れやクローゼット、ベッドの下についている引き出しにも熱気がたまりやすいので、まめに換気を。

2.寝室に直射日光を入れない
熱気は寝苦しさの原因になるだけでなく、湿度を高める原因になるので、夏はカーテンやブラインドを使って、寝室に直射日光が入らないようにしましょう(朝はOK)。

3.気流を作る。
エアコンはただ温度を下げるのではなく、通気モードやランドリーモード、スウィング機能などを使ったり、換気扇や扇風機を併用して気流を作りましょう。効率的に温度・湿度を下げることができます。

4.ぬれたものを持ち込まない
湿度が高い季節は、ぬれた洗濯物などは寝室に持ち込まないようにしましょう。

5.布団を干す
午後は湿気が高くなるので、晴れた日の午前中に。布団乾燥機を利用してもOK。ただし、パンパンとたたかないこと。ダニの死がいがバラバラになってアレルギーを悪化させる原因になることがあります。干した後は必ず掃除機で表面を吸うようにしましょう。

6.万年床にしない
布団を床に敷きっぱなしにしていると湿気がたまり、ダニやカビが発生しやすくなってしまいます。ホコリは床から30cmまでにたまりやすいので、アレルギーが気になる人はまめに掃除をするか、ベッドを使いましょう。

7.マットレスは時々、表裏上下を逆にして使う
湿気がたまらないよう、マットレスや敷き布団は、表裏、上下を時々逆にして使いましょう。
ダニは湿気(汗)やフケが好き。そのため、布団の上半分(頭からウエスト部分まで)にダニが増えやすいといわれているので、掃除機で吸い取るようにするとよいです。
布団の中にもダニが入り込むことがあるので、長く使っている人は丸洗いをするなど、メンテナンスを。ダニやカビが心配な人は、通気性がよく、ダニが入り込みにくい寝具に替えましょう。

8.シーツ類をまめに取り換える。
私たちは睡眠中に約コップ1杯の汗をかくといわれていますし、フケなども落ちます。ですから、シーツ類は最低、週に1度は取り換えて洗濯をしましょう(チリダニは卵から幼虫になるのに約1週間かかるといわれ、幼虫は糞をするため)。
冬でも布団の中の温度は33℃程度まで高くなるので、夏でも冬でもまめに取り換えることが大切です。

9.枕を清潔に保つ
枕は寝具の中でもとくに汚れやすいので、長く使っている人はメンテナンスをするか買い替えを。また、頭は汗をかきやすいので、夏は放湿性、通気性の良いものを使いましょう。

10.冬布団をしまう時はお手入れしてから
使った布団をそのままビニール袋などに入れて収納してしまうと、ダニが増える原因となるので、できれば丸洗いし、よく乾かしてから押し入れに。ダニが入り込みにくい布団を使用している人は、布団表面に丁寧に掃除機をかけてからしまいましょう。

11.まめに入浴し、入浴後は体をよく拭き、乾いてからパジャマを着る
湿気はダニやカビが増えるだけでなく、細菌も繁殖しやすくなるので、入浴後は水気をよく拭き取ること。とくに髪の毛はしっかり乾かしてから眠りましょう。

12.床もまめに掃除をする
カーペットや絨毯、畳みはダニが入り込みやすく、それが寝具へ移動してアレルギーの原因になることがあるので、まめに掃除をしましょう。とくにペットを飼っている人は、丁寧に。ダニが気になる人はフローリングにしたほうがベター。

13.エアコンのフィルターやカーテンを洗う
カビやホコリがたまっている可能性があるので、清潔にしましょう。とくに、春から夏、秋から冬など、しばらく使っていなかった状態からエアコンを使い始める際は、必ずフィルターなどを洗ってから使うようにしましょう。カーテンも実は汚れやすいので、最低年に1度は洗うこと。

快眠の鍵を握る寝具。普段からメンテナンスを心がければ、より心地よい睡眠を得られることができますよ♪暑さが厳しくなるこれからの季節、ぜひ実践してみてください。

 

 

この記事を書いた人
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ぐっすり睡眠&スッキリお目覚めのツボ[連載終了・全70回]

睡眠改善インストラクターによる快眠&めざめのヒント[連載終了・全70回]
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睡眠改善シニアインストラクター 竹内由美

日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善シニアインストラクター。日本産業カウンセラー協会認定・産業カウンセラー。
米国Mary Baldwin College心理学科卒業。フリーの編集ライターとして美容や健康などに関する記事に携わり、その経験から睡眠やメンタルヘルスの重要性に気付き、上記の資格を取得。忙しい現代人にこそ良質な睡眠が大切だと、雑誌や講演活動などを通して睡眠について伝えている。
著書には「眠りダイエット」(文芸社)がある。

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