毎週金曜日更新!通訳者・翻訳者をネットワークする「テンナイン・コミュニケーション」と「朝時間.jp」のコラボ連載「通訳者さんに教わる♪朝のカンタン英語レッスン」。今話題のニュースに関する英語表現、英語や海外に関するトピックをご紹介します♪
As you know…は失礼かも!?「ご存じの通り」の英語表現バリエーション
例えば、社内の人に人事異動やメンバー交代を、英語でお知らせするとき。
As you know, Tom will be taking over the project.(=ご存じの通り、トムがプロジェクトを引き継ぎます)
などと言っていませんか?
「ご存じの通り」
という意味で知られる「as you know」は使いやすい表現ですが、実は、少し注意が必要です。
もし、相手がその事実を知らない時に使った場合。日本語の「ご存じの通り」と違い、英語の「as you know」は、相手が気分を害してしまう可能性があるからです。
相手がその事実を知らない可能性がある場合は、「かもしれない」という意味の助動詞「might」を使って
As you might know, Tom will be taking over the project.(=ご存じかもしれませんが、トムがプロジェクトを引き継ぎます)
などと表現しましょう。
そして、相手がその事実を十分に知っていると分かる場合は、以下のように表現すると失礼になりません。
You’re probably already aware of this, but Tom will be taking over the project.(=十分に把握されているかもしれませんが、トムがプロジェクトを引き継ぎます)
多くの人は情報を「1つの所有物」と捉え、とても敏感です。
場合によっては「与えられるべき情報を事前に与えられていなかった」とネガティブに受け取り、不信感を抱かせてしまう可能性があります。
そういった事態を避けるためには、「相手がその事実を知らないかもしれない」という前提で、上記の通り「as you might know」を使うのがおすすめです。
ぜひ、相手の状況を考慮した「ご存じの通り」の使い分けをマスターしてくださいね。
(記事協力:テンナイン・コミュニケーション)
☆この連載は<金曜日>に更新します。次回もどうぞお楽しみに…!