睡眠時間は7時間前後がベスト!

睡眠が重要だとお話しすると、多くの方から「何時間眠るのがいいの?」という質問がかえってきます。日本では昔から8時間睡眠がいいといわれてきましたが、それは本当なのでしょうか。最近の研究からわかった事実をご紹介しながら、適切な睡眠時間についてお話します。

そもそも睡眠とは、脳をクールダウンして脳と体の疲れを癒し、細胞の生まれ変わりを促して機能を回復する大切な時間です。そのため、一定の睡眠時間を確保することは人が健康を維持するために不可欠です。でも、一体、何時間眠ればいいのでしょうか。多くの研究者がそんな疑問をクリアにしようと研究を続けていますが、最近になって興味深い結果が出てきています。そのひとつが下記の調査。


このグラフは、2002年、米国カリフォルニアのKripkeらが行なった「睡眠時間と健康リスク」に関する調査ですが、見てわかるように、もっとも病気のリスクが少ない睡眠時間は、6時間30分~8時間未満。睡眠時間がこれより短くても長くても健康被害のリスクは高くなるという結果が出ました。これと似た調査を日本の名古屋大学、玉腰暁子先生(予防医学講座)のグループも行なっていますが、その結果も7時間前後がもっともリスクが少ないという結果が出たそうです。

睡眠時間が短いのは、体によくないとみなさんも予想がついたと思いますが、長すぎてもよくないことは、意外に思った人が多いのではないでしょうか。でも、今までにもお話ししてきたように、生活リズムを保つことは、健康な体と良い眠りを得る大切な要素です。睡眠時間が短すぎても長すぎても、この生体リズムが乱れてしまう可能性があるため、健康にはよくないのです。

規則正しい生活と、ベストな睡眠時間で疲れ知らず!

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大切なことはまだまだあります。7時間前後の睡眠を確保していても、就寝時間や起床時間がバラバラでは、やはり生体リズムは崩れてしまう可能性があるので、7時間睡眠を目安に規則正しい生活を送ることが必要です。

また、この結果と矛盾するようですが、実は必要な睡眠時間や眠り方には個人差があり、年齢(中学性くらいまでは10時間程度必要)によっても大きく違います。それについては今後ご紹介していきたいと思いますが、7時間眠っても、眠りが浅いと疲れがとれにくいので、ワンポイントレッスンを参考に、睡眠の質を高める工夫をしましょう!

1. 就寝・起床時間は極力同じにする

2. 7時間程度の睡眠時間を確保する

3. 朝はカーテンを開けて光を浴びる

4. 朝食を摂る

5. 日中は、活動的に過ごして覚醒度を上げる

6. 夕方は軽い運動をする

7. 夜は明かりを暗くしてリラックスする

良い眠りと目覚めを得るポイントはまだいくつかありますが、この7つを実行するだけでも、眠りの質はかなり高まるはず。

 

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ぐっすり睡眠&スッキリお目覚めのツボ[連載終了・全70回]

睡眠改善インストラクターによる快眠&めざめのヒント[連載終了・全70回]
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睡眠改善シニアインストラクター 竹内由美

日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善シニアインストラクター。日本産業カウンセラー協会認定・産業カウンセラー。
米国Mary Baldwin College心理学科卒業。フリーの編集ライターとして美容や健康などに関する記事に携わり、その経験から睡眠やメンタルヘルスの重要性に気付き、上記の資格を取得。忙しい現代人にこそ良質な睡眠が大切だと、雑誌や講演活動などを通して睡眠について伝えている。
著書には「眠りダイエット」(文芸社)がある。

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