vol.1-7 あなたは大丈夫?子どもの正しい睡眠は自立のカギ

 

生後2ヶ月からは規則正しい生活を

最近、夜10時を過ぎても親に連れられて起きている赤ちゃんや子どもを目にします。その原因を考えてみると、多くの親が、子どもの睡眠の重要性を知らずにいるからのようです。そこで今回は、子どもの睡眠についてお話しします。今、子育て中という人も、将来ママになる人も、ぜひ参考にしてください。

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乳児期

新生児は1日16時間程度眠っていますが、大人のように夜長く眠り、日中起きているといったリズムはまだありません。3~4時間ごとに起きてはまた眠り、おっぱいを飲んでおしっこといった生活を繰り返し、ママは昼夜関係なく起きることとなり、大変です。でも、徐々に、夜眠り、昼間は起きている時間が長くなる生活に変わっていき、生後6ヶ月までには睡眠覚醒リズムをもつようになります。

最近では、そのリズムはすでに生後2ヶ月ころから形成され始めるといわれているので、そのころになったら朝一度は赤ちゃんを起こし、夜は静かな環境にして赤ちゃんが眠りやすいようにするといった生活を心がけることが大切。そのカギとなるのはやはり太陽の光。朝は明るい光で赤ちゃんを刺激し、さらに哺乳と赤ちゃんに触れることで覚醒を促してあげるとよいでしょう。この時期を逃してしまうと、あとで調整するのがたいへんだといわれているので注意して。

幼児期

生後半年くらいから徐々に昼寝する時間も回数も減っていき、睡眠は夜に集中するようになります。2歳くらいには昼寝は午後1回程度になり、3~6歳になるとほとんどなくなります。でも、だからといって大人と同じ生活をさせてはダメ。幼児期~小児期には1日10時間程度の睡眠が必要です。睡眠は体も心も成長させる大切な時間。子どもの睡眠不足は情緒を不安定にしたり、成長を妨げるなど、大人以上に影響しやすいので、昼寝時間が短くなる分、夜は早めに寝かせてあげることが大切です。

忙しいアナタは要注意!

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ちょっと悲しいことですが、忙しいお母さんが多いせいか、朝は家事がひと通り終わる10時すぎまで子どもを起こさなかったり、午後何時間も寝かせてしまうという親もいるよう。
それは朝弱い子どもや夜眠れない子ども、睡眠リズムが乱れやすい子どもにしてしまう原因に。中には静かにしているからずっと泣くまで放っておくという親もいるようですが、太陽の光、食事、親の接触を定期的に与えてリズムをサポートしてあげなければ、子どもは健康に育ちません。子どもの生活は親に大きく影響されます。親の都合ではなく、子どもにとってベストな生活をさせてあげるよう気をつけたいものです。

今回は幼児期までのお話にしましたが、小児期~思春期については改めてご紹介したいと思いますが、小児期~思春期の睡眠もとても重要です。受験などがあるため、夜型や睡眠不足になりがちですが、それが朝起きれない子どもをつくる大きな原因。朝起きれないことは、社会に適応しにくくなってしまう危険をはらんでいます。「勉強しなさい」だけではなく、健康で社会的に自立できる子どもに育つよう生活スタイルを提案してあげることが重要ではないでしょうか。

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早寝早起きを子どもに身に付けさせるには、「朝は楽しい!」と感じさせてあげることが大切。

最近、遅く帰ってくるお父さんを待つために寝ないで待っている子どもが少なくないよう。お父さんにとっては子どもが待ってくれることはとってもうれしいことですが、それは子どもを夜更かし型にしてしまうだけ。帰りが遅いなら、子どもは先に寝かせて、朝子どもと遊んであげましょう。子どもにも「朝になったらお父さんと遊べるよ」と教えてあげれば、朝起きるのが楽しくなるはず。
子どもは安心しないと眠れないので、お父さんが大好きなお子さんには、子どもが寝る前に会社から一度電話してあげたり、お母さんが一緒に添い寝をしてあげたりするとよいでしょう。

参考図書:『「生体リズム障害」がわかる本』大川匡子・深田信二・高橋清久著(農文協)

 

この記事を書いた人
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ぐっすり睡眠&スッキリお目覚めのツボ[連載終了・全70回]

睡眠改善インストラクターによる快眠&めざめのヒント[連載終了・全70回]
Written by

睡眠改善シニアインストラクター 竹内由美

日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善シニアインストラクター。日本産業カウンセラー協会認定・産業カウンセラー。
米国Mary Baldwin College心理学科卒業。フリーの編集ライターとして美容や健康などに関する記事に携わり、その経験から睡眠やメンタルヘルスの重要性に気付き、上記の資格を取得。忙しい現代人にこそ良質な睡眠が大切だと、雑誌や講演活動などを通して睡眠について伝えている。
著書には「眠りダイエット」(文芸社)がある。

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