■冬の眠りが少し長くなる2つの理由

日に日に寒くなってくるし、師走で忙しくはなるし、クマやキツネのように冬眠したい! と思ってしまうのは私だけでしょうか。そんなこと思っても悲しいかな、冬眠なんてできないのが人間。

 

でも、実は、人の眠りは冬になると少し長くなる傾向があるといわれています。その理由は2つ。

 

ひとつは気温の違いです。冬は気温が低いために朝を迎えても布団から出にくく、それによって睡眠時間(ベッドの中にいる時間)が長くなるという人もいますが、体温変化に影響するのではないかという説もあります。

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Vol.1で使用したグラフのように、私たち人の体温(直腸で測定する深部体温)は、夜になると下がり始め、真夜中にもっとも低くなり、朝に向けて高くなっていきます。この変化は覚醒・睡眠リズムのひとつの機動力となっていますが、気温が低い場合、熱を十分につくり出せない人は、朝の体温上昇が鈍くなり、なかなか起きられなくなると考えられます。

 

雪山に遭難した場合、眠ったら危ないといわれますが、それにも関わらず眠たくなるのは、人の体は、深部体温がある規準まで下がると眠りやすい状態になるためです。でも、雪山で眠ってはいけないのは、気温が低いために目覚めるまでの(同時に命を維持するのに必要な)熱量をつくり出すことができなくなってしまうからです。

 

もうひとつの理由は日照時間が短いこと。太陽の光の大切さはVol.1で述べたとおりですが、冬は日の出時間が遅いことから起きるのが遅くなりやすいと考えられます。また、太陽の光も夏に比べて弱く、気温も低いために日中の活動量も減少し、覚醒度が高くなりにくいために生体リズムが変化し、眠りの質も低下しやすいと考えられます。そのため、眠りが浅くなった分、長く寝たくなるのではないかといわれています。

 ■冬のうつうつ…季節性うつ病は、日光浴を意識しよう!
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実は、季節性うつ病といって、冬になるとうつ状態になる人が増えるといわれています。これも、日照時間が短いことから生体リズムが乱れることが原因だと考えられています。季節性うつ病は北欧に多いといわれていますが、圧倒的に女性に多く、過眠、過食、体重増加など、通常のうつ病とは異なる症状も見られるそう。

もしかして私も季節性うつ病? と心配な人は、日の光を意識して浴びることが大切。曇りや雪などが続くときは、日中、人工的な強い光を浴びる光療法を取り入れてみるのも良いでしょう。*正しく行なうには専門医に相談してください。

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冬は起きられなくて困る。どこか体がおかしいのでは…と悩む方がいますが、冬に起きられないのはごく自然なこと。あまり悩まず、朝起きたらしっかりと太陽の光を浴び、日中も外(寒さに弱い人は窓辺でOK)に出て、太陽の光を浴びましょう。また、朝の目覚めをよくするには、部屋を温める、スープや味噌汁などの温かい朝食を摂る。熱めのシャワーを浴びるなどが効果的。健康な人なら、一瞬だけ外の冷気を浴びるのもGOOD。寒さでシャキッと目が覚め、その後は体温調整機能が働いて、体もポカポカしてくるはず。

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ぐっすり睡眠&スッキリお目覚めのツボ[連載終了・全70回]

睡眠改善インストラクターによる快眠&めざめのヒント[連載終了・全70回]
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睡眠改善シニアインストラクター 竹内由美

日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善シニアインストラクター。日本産業カウンセラー協会認定・産業カウンセラー。
米国Mary Baldwin College心理学科卒業。フリーの編集ライターとして美容や健康などに関する記事に携わり、その経験から睡眠やメンタルヘルスの重要性に気付き、上記の資格を取得。忙しい現代人にこそ良質な睡眠が大切だと、雑誌や講演活動などを通して睡眠について伝えている。
著書には「眠りダイエット」(文芸社)がある。

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