もうすぐ新シーズン。今の生活時間と新しい生活時間が変わらない人は問題ありませんが、今より朝が早くなるという人は、今のうちから新しい生活に切り替えておくことをオススメします!というのも、いきなり大幅に変えると、生体リズムが追いつかず、体調を崩してしまうこともあるからです。そこで今回は、上手に生活を変更するためのヒントをお伝えします。

 ■ 急な早寝早起きで時差ボケ状態に?!

 

今まで夜中の2時に寝ていた人が、夜の10時に寝ようとしても、なかなか寝付けないことがあるように、いきなり大きく生活時間を変えるのは生体リズムが追いつかず、上手にシフトすることができません。お昼の12時すぎに起きていた人が、朝6時に起床するというのも同じことで、それはまるで海外旅行で体験する時差ボケと同じ状態に!

 

睡眠・覚醒リズムをコントールしている生体リズムは1日24時間より少し長い周期で動いていて、朝の太陽の光で調整されるとお話しました。でも、調整される時間にも限度があり、1日に調整されるのはわずか1時間程度だといわれています。そのため、夜遅く寝ている人は、次の日もやはり遅くなる傾向があり、すぐには朝早く起きることができません。

 

 

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 ■急な生活の変化は疲れのもと! 「少しずつ」がカギ

 

また、以前、私たちの深部体温は朝方から高くなり、夕方以降低くなって夜中にもっとも低くなるとお話しましたが、私たちの身体は、体温が高いと眠りにくく、低くなると眠りやすくなるという特徴があります。そのため、起床就寝時間をいきなり変えても、体温の変化はすぐには変わらないため、まだ体温が高い時間に寝る時間になってしまったり、体温が低いのに起きなければならず、結果的に朝起きれない、夜眠れないということが起こってしまいます。そのうえ、そうなると眠りの質も低下するため、7時間眠っても疲れがとれず、日中、眠気に強い眠気に襲われてしまうといったことも。

 

新シーズン、今の生活と何時間も起床就寝時間が違うという人は、スタート日に頑張ればいいなんて思わずに、今のうちから少しずつ生活時間をズラしていくことをオススメします。無理をすると疲れがたまり、よくある「5月病」になってしまう危険もあるので気をつけて!

 

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 今まで夜中の2時に寝ていた人が、11時には寝るようにしたい。そんな人は、30分~1時間早く寝ることからスタートして。それを最低1~2週間続け、うまく眠れるようになったら、また30分~1時間就寝時間を早めて11時を目指しましょう。今まで睡眠不足だった人が、もう少し長く寝たいという場合も、30分早く寝ることから始めましょう。

 

 朝起きる時間も同様に30分ずつ早めることからスタート。夜更かしの人や睡眠不足の人は、就寝時間より起床時間を早めるほうがつらく感じることが多いので、1時間ではなく、30分から始めましょう! 生体リズムを調整するため、必ず太陽の光を浴びて、日中は活動的に。

 

 初めはつらくて、つい午後の時間、うとうとしてしまうかもしれませんが、15分程度の仮眠はいいものの、寝すぎはダメ! 夜まで頑張れば疲れがたまり、自然に早い時間に眠れるようになります。昼間寝すぎてしまうと、夜が眠れなくなり、夜更かしの生活に戻ってしまうので注意して!

 

 夜更かしを直さず、朝起きる時間だけを早くするのは睡眠不足になるだけで、身体には大きな負担。7時間は睡眠時間がとれるよう調整しながら、時間調整しましょう!

 

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この記事を書いた人
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ぐっすり睡眠&スッキリお目覚めのツボ[連載終了・全70回]

睡眠改善インストラクターによる快眠&めざめのヒント[連載終了・全70回]
Written by

睡眠改善シニアインストラクター 竹内由美

日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善シニアインストラクター。日本産業カウンセラー協会認定・産業カウンセラー。
米国Mary Baldwin College心理学科卒業。フリーの編集ライターとして美容や健康などに関する記事に携わり、その経験から睡眠やメンタルヘルスの重要性に気付き、上記の資格を取得。忙しい現代人にこそ良質な睡眠が大切だと、雑誌や講演活動などを通して睡眠について伝えている。
著書には「眠りダイエット」(文芸社)がある。

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