朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『江戸 うまいもの歳時記』。
江戸の人々が愛した四季折々の食べ物と当時の食生活を紹介した一冊、文庫新刊です。虎屋文庫で和菓子の研究に従事した経験を持ち、現在は時代劇ドラマや漫画の考証を行う著者が、江戸の豊かな食文化を描き出します。
『江戸 うまいもの歳時記』
著者:青木直己
出版社:文藝春秋
江戸の人々は相当な食いしん坊、おいしいものが大好きだった。たとえば、浅蜊(あさり)も、江戸っ子好みの食べもののひとつ。朝餉に温かいご飯に納豆、浅蜊のお味噌汁を楽しんだという。浅蜊や蛤を獲る潮干狩りは、江戸の春の風物詩でもありました。
白魚、山菜、竹の子、そら豆、茄子、鰹、素麵、枝豆。鮭、大根、葱、餅、小松菜、海苔……。本書では、江戸時代の食文化を春夏秋冬ごとにくわしく紹介。当時の文献や図版も多数収録され、彩り豊かな食材を楽しみ尽くす江戸の人々の暮らしぶりが伝わってきます。
「旬の時期においしい物を集中的に食べる」のが「江戸スタイル」。江戸人の初物好きから野菜の促成栽培が生まれ発展したというのも面白いですね。野菜や魚をとことん工夫しておいしく食べようとする心意気に共感します。
「江戸の朝は、浅蜊や蛤などのむき身、納豆や豆腐を売り歩く棒手振りの売り声と米を炊く香りで始まる。昼は冷飯に魚や煮物を一品つけ、夕飯は茶漬けですませる」。江戸の町の風情とおいしい食卓をお楽しみください。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
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