朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『センス・オブ・ワンダー』。
以前、カフェボンボンでご紹介した本が、装いも新たに文庫化されました。『沈黙の春』の作者、レイチェル・カーソンのエッセイ、自然にふれる喜びに満ちた一冊です。アメリカのメイン州の海辺の別荘で、小さな甥と海岸や森を探検した日々をつづります。文庫版では、川内倫子さんの写真を多数収録しています。
『センス・オブ・ワンダー』
著者:レイチェル・カーソン/訳:上遠恵子/写真:川内倫子
出版社:新潮社
センス・オブ・ワンダーとは、「神秘さや不思議さに目を見はる感性」のこと。この感性に恵まれた海洋生物学者のレイチェルは、幼いロジャーにもセンス・オブ・ワンダーを授けます。
毎年ふたりは海辺の別荘で共に夏を過ごし、いつもいっしょに海岸や森を散歩します。どんな天候の日も、夜も昼も関係なく、荒々しい自然のなかを探検してまわるのです。たとえば、雨は森の植物に魔法をかける。葉先から水晶のようなしずくを滴らせるシダ、色鮮やかなキノコ、森の小道の銀色のコケ。それらはすべて自然からの贈り物——。
『センス・オブ・ワンダー』は、1964年に56歳で亡くなった著者の最後の作品です。文庫版では、この本に寄せて、福岡伸一、若松英輔、大隅典子、角野栄子の4名が特別寄稿しています。生物学者の福岡伸一さんは本書を「彼女の著作の中で、もっとも美しくて優しい本」と語っています。
『センス・オブ・ワンダー』の「朝時間」は、美しい夜明け。それからレイチェルの次の言葉を。「自然がくりかえすリフレイン——夜の次に朝がきて、冬が去れば春になるという確かさ——のなかには、かぎりなくわたしたちをいやしてくれるなにかがあるのです」(本文より)
自然の神秘を感じたいと願わずにはいられない本。センス・オブ・ワンダーを失わないで。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
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