全米を揺るがしたBlack Lives Matterとは

 

おはようございます♬

6月のとある朝、目を覚ますと
日本の家族や友達からLINEやメールが31件。

中身は「ちほの住んでるシアトル
テロリストに占拠されたって本当?」って…
どういうこと?と、早速テレビをつけてみると

シアトルで抗議デモ隊が「自治区」設立を宣言
(テロリストじゃなかったけど)

こんなニュースが地元のテレビだけでなく
アメリカの全国放送で流れてる!
(実際には全国ニュースだけではなく世界的なニュースに!)

家族や友達はこのニュースを時差の関係で
一足先に聞きつけて連絡をくれたのでした。

 

占拠に至るまでの詳しい話
各報道機関の記事でご確認いただくとして

今日は、この出来事が起こった街に住む
1人の日本人として自分の目で見た
自治区の話や、そのきっかけとなった事件
そこから再び再燃した
Black Lives Matterムーブメントについて
少しだけお話ができればいいなと思っています。

もし興味があれば以下、続けてお読みください。

アメリカ、ミネソタ州で
警察の不適切な拘束が原因で亡くなった
アフリカ系アメリカ人男性
ジョージ・フロイドさんの死をきっかけに
全米に広がった抗議活動の輪。

平和なデモ行進を行う街もあれば
商店に火を点けたり物を盗んだりするなど
暴徒と化すデモ隊もいる中

シアトルのように警察の隙をみて
デモ隊が街中のとある一角を「自治区」として
占領してしまうケースも…
(今回の写真はその自治区のあるキャピトルヒルのもの)

日本人の私たちには想像ができないほど
脈々と続き、そして緻密に積み上げられてきた
制度的人種差別(institutional racism)が存在する国。

アフリカ系アメリカ人に対する
警察の残虐行為に抗議して
非暴力的な市民的不服従を唱える
アメリカの組織的な運動を
Black Lives Matter』(BLM)と呼ぶのですが
今回の報道を見て目にした方、多いのでは?

 

Black Lives Matterは日本語に訳すのが
とても難しい言葉。

 

日本語訳としてぴったりなものが
まだ出てきていないんですよね。

「黒人の命は大切だ」「黒人の命を守れ」
「黒人の命にも価値がある」
こんな感じで訳されているので、なんとなく
Black Lives Matterの意味は伝わるでしょうか。

アメリカという国が始まる前から
奴隷として無理やり連れてこられた人々。
国民はみな平等であるという憲法が成立した後も
あなたたちは別です、と差別されてきた人々。

同性同士の結婚を可能とする州が増えている中
異人種(例:白人と黒人)の結婚を禁止する法律が
2000年まで残っていたアメリカ。※アラバマ州

今回の一連のニュースで改めてアメリカの
人種に関する深い闇を見た気がしました。

Black Lives Matterに関する話は
長くなってしまうので、興味がある方は
ぜひ色々調べてみてください。
新しい発見があると思います。

そんなわけでとある6月の真夜中に
デモ隊によって占拠されてしまった
我が家の近所にある6区画分のエリア。
上の写真のように警察署のある地区なんです。

通称:CHAZ=キャピトルヒル自治区
Capitol Hill Autonomous Zone は

最初は牧歌的にスタートし
警察以外はウェルカムな雰囲気でした。

大統領が軍の派遣(と制圧)を検討するぞと脅す中
Black Lives Matterを唱えたり
警察の予算の削減を叫んだり(問題の一環に警察の
軍隊並みの重装備に対する反対も含まれているため)

音楽や芸術、映画の上映会などで
訪れる人々を楽しませたり
無料で飲み物や食べ物を配ったりして
シアトル市長ですら「まるでお祭りのよう」と
しばらく静観していましたが

(その間に地区の名称をCHOP=キャピトルヒル抗議集団に変更。
Capitol Hill Organized Protest)

1週間ほど経つと志の異なるグループとの対立や
自治区内での揉めごとが増えたことで
7月1日、警察が介入
自治区はシアトル市が取り戻したのでした。

(シアトル自治区CHOPに関してはこの方の記事が詳しいので
興味があればご覧ください)

自治区のあったキャピトルヒルは私も住んでおり
その中心地、写真のカルアンダーソン公園は
近隣住民の憩いの場でもあり
抗議集会などにも良く使われる場所なので
デモ隊が自治区に選んだ理由がわかる気も…

今は立ち入り禁止になっている公園。

自治区内にあったアパートメントには
BLACK LIVES MATTERの文字。

亡くなったジョージ・フロイドさんの絵。

最初の写真BLACK LIVES MATTERと
描かれたグラフィティのある通り。
(噂ではシアトルはこのアートを保存するつもりとか)

 

 

 

警察からデモ隊へ放たれる催涙ガスの匂い。
デモ隊や警察隊が罵り合う声。
連日連夜、深夜2時まで上空を飛び続ける
政府やメディアのヘリコプターの音。

もめごとが増え
発砲事件が立て続けに起きた自治区最後の頃
独立記念日の花火なのか
銃声なのかわからずパアン!と音が鳴るたびに
息が止まる思いをした日々は終わったのですが

もう二度とこういうことは起こって欲しくない。

ありとあらゆる種類の差別はもちろん
抗議活動が暴徒化して街が破壊されることも
デモ隊が街の一角を占拠することも。

人々が争う姿には
優しさも美しさも見いだせないから。

 

ただ1つ思うのはこのBlack Lives Matterが
これまでのように、一過性のものとして忘れられ
また誰かが警察の暴力で亡くなって暴動へ繋がる
そんなことが繰り返されないように
解決に向けアメリカが舵を切ることを願います。

コロナ禍の今、人々の不安は尽きないから
LOVE & PEACEでいたいものですね。

今日のトピックは長くなってしまって
(しかも苦しい話で)大変失礼致しました。

日本大好き。
そんな思いを改めて感じたシアトルより
皆様の1日がSweetでありますように♡

 

この記事を書いた人
Nice to meet you!

【アメリカ・シアトル】Sweet Morning Delivery from Seattle

米国・シアトル在住レポーターから届くシアトルの朝時間
Written by

はらだちほ(アメリカ在住)

(アメリカ・シアトル 滞在中)

会津若松で生まれ 夢の『海外での大学生活』に破れ上京。 インド〜ネパールに学生時代を捧げ TV→広告代理店→コスメ→IT企業と転職 合間に旅を重ね、震災を機に会津へ戻り、 復興イベントなどを手掛け、 新たな舞台に相応しいのかシアトルへ。 暮らすように旅して、旅するように暮らしてます♪

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