今朝のカフェボンボンおすすめメニューは、珠玉のコミック作品『海街diary1 蝉時雨のやむ頃』。
鎌倉を舞台に四姉妹を描く心にしみる物語です。吉田秋生の大人気シリーズから第1巻を。
『海街diary1 蝉時雨のやむ頃』
著者:吉田秋生
出版社:小学館
海の見える町・鎌倉の古い家に暮らす三姉妹は、長いあいだ会うこともなかった父の葬儀の席で、異母姉妹のすずと初めて対面します。三姉妹の心に込み上げる父の懐かしい思い出、年の離れた妹への想い。姉たちと暮らすことを決意したすずは、鎌倉に引っ越してくることになり……。
古都を背景に、姉妹たちの心模様が細やかに描かれていきます。一家の大黒柱でしっかり者の長女・幸、恋愛体質の次女・佳乃、ノーテンキな三女・千佳。まだ中学生なのに、どこか危なっかし気な姉たちを心配して見守るすず。そんなすずが健気で愛おしい。
仕事も恋もままならないことも多いけれど、四姉妹と彼女たちをとりまく人たちのあいだには、濃密でやさしい時間がゆっくりと流れています。
鎌倉は私にとって憧れの場所でした。すずちゃんと同じ年頃のときからずっと、いつの時代も。江の電に揺られて小さな駅で下りて、坂道を歩いて海へ。あのときめきがよみがえってきます。
そして……。この物語の『朝時間』は、転校生すずの初登校日の朝。すずの凛とした表情がまぶしいです。
本のお供には、自家製の梅酒を切子のグラスで。幸がすずのために作るアルコール抜きの梅酒もいいですね。
Love, まっこリ〜ナ