おはようございます。英語学習アドバイザーのかとうみゆきです。
このブログでは、私自身が実際に読んで、誰かにおすすめしたいと思った洋書をご紹介していきます。
大人も子どもも楽しめる洋書絵本『Curious George』
子どもにとって身近なお話ばかりの絵本『おさるのジョージ』 。
今回は、私が子育て中に息子と楽しんだ洋書をご紹介したいと思います。
それは ”Curious George” 。日本では『おさるのジョージ』として人気ですね。
ジョージはいつでもどこにいても大騒動を引き起こし周りを困らせますが、その動機は憎めない心温まるものだったり、最後はみんながハッピーになるものばかり。そしてそこには子どもにとって学びもあり、お子さまと一緒に気軽に楽しめる作品としてイチオシです。
ハードカバーのものやセットで売られているものなどいろいろありますが、私はひとつひとつのお話しが別々の薄い本(ペーパーバック)を買いました。
この一冊は、たくさんあるお話うちの一つです。
Amazon | Curious George Goes to a Chocolate Factory | Rey, H. A. | Apes & Monkeys
私自身が楽しく読んだことはもちろん、息子が幼稚園~小学校低学年の頃、毎晩寝る前にこのシリーズの読み聞かせもしていました。
読み聞かせと言っても英語ばかりを聞いていても息子は理解できませんので、ストーリーの理解を助ける楽しい絵を指差したりジェスチャーをしながら読んだり、最低限の日本語で内容を確認しながらゆる~く自由に楽しみました。
お話の書き出しはいつも同じ。
This is George. He lived with his friend, the man with the yellow hat. He was a good monkey, but he was always curious.
いかがですか?この英語なら初心者さんも「読んでみよう!」と思いませんか?
この安定の「毎回同じ始まり」が、安心感につながると同時にストーリーへの期待感を高めます。ぜひシリーズで楽しんでいただきたいと思います。
私は子どもに読み聞かせをしましたが、英語の発音に自信がなくて読み聞かせなんて無理と思われる方は、最近音声データもついている絵本がいろいろありますから、そんな絵本を選んでお子さまと一緒に聞きながら楽しんでくださいね。
単語は文脈ごと覚えよう!
ところで、この記事を書くにあたって、もう成人している息子に「小さいときに『おさるのジョージ』読んでいたの覚えてる?お話分かってた?面白かった?」と聞いてみました。
すると、「読んでたねー。Curious George、よく覚えてる。面白かった。日本語も交えてたから意味分かってた。」との返答でした。
うれしいですねー。何がうれしいかってこの Curious という単語がすぐに息子の口から出てきたこと。このことに私は注目したいと思います。
これこそが小さいときの読み聞かせの賜物と言えます。
Curiousなどと言う単語、英語を学び続けていない限り、なかなかすぐに思い出せる単語ではないのではないでしょうか。
“Curious George”のストーリーをいくつも読んで “curious”という単語を概念として理解しているからこそ長期記憶に刻まれたのだと思います。
これを受験勉強時に単語集で「curious=好奇心旺盛な」と一対一の意味だけを詰め込んだだけでは、覚えているかもしれませんが、その語の意味の深い理解をしたうえでの記憶とは異なり、すぐに出てくる単語になっていた可能性は低いように思います。単語は文脈ごと(場面や状況も一緒に)覚えるのが一番とよく言われます。
語彙学習について
英語をマスターするうえで、語彙力は土台となる力ですが、どのレベルの学習者さんにも「なかなか思うように単語を覚えられない」という共通のお悩みがありますよね。
語彙力を上げるための学習法のひとつとして、このブログでご紹介しているような比較的やさしい英語で書かれたものをたくさん読む「多読」はおすすめです。
多読を通して、場面がはっきりしている多くの文脈で単語に出合うことができると同時に、使い方やコロケーション(よく一緒に使われる単語の組み合わせ)を知ることができ、語彙定着の助けになります。また、どんなことも感情を伴うと記憶されやすいと言います。物語は主人公の体験を追体験しながら心が動かされますから、語彙の記憶に最適ですね。
単語はいくら詰め込んでも忘れるものです。忘れては覚えるをくり返しながら、何度もいろいろな場面で出合ったり自分で使ったりしているうちにいつの間にか定着してきます。
私自身、読書や英語ニュースのリスニングを通して単語と多くの出会いをくり返し、同時に単語集でも手っ取り早く確認をして記憶に定着させることが最も効果的だと実感しています。 知らない人でも電車で毎日見かけるうちに、その人が顔見知りのような気持ちになりませんか?
単語の定着もそんな感じ。何度も出合うことが大切です。
楽しく読書をして、新しい単語がいつの間にかお馴染みさんになったらラッキー♪くらいに思って読書を楽しんでくださいね。
Enjoy reading!
次回もお楽しみに。