連載「教えてユミ先生!睡眠のお悩み解決室」では、気持ちのいい朝に欠かせない「睡眠の悩み」を解決するヒントを、日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善シニアインストラクターの竹内由美さん(ユミ先生)に教えていただきます!
今回のお悩みテーマは…「不安を解消してスッキリ眠る方法とは?」~前編~
新生活シーズンは心がざわざわとして、ちょっとしたことで不安になったり、必要以上に悩んでしまったり…そのせいか、熟睡しづらくなります。悩みやストレスがある時期、どうすればすっきり眠れますか?
心がざわざわする春…快眠を妨げる「ストレス」の正体って?
悩みや不安などがあると、それが心身へのストレスになり、眠れなくなることがあります。そう、ストレスと睡眠には密接な関わりがあるんです。
変化が多い新生活シーズンは、慣れない生活や人間関係の影響で、大人も子供もストレスを感じやすくなるもの。でも、始まりの季節だからこそ、ぐっすり眠って朝から元気に過ごしたいですよね!
ストレス=風船のへこみ?
では、ストレスとは一体、何でしょう?わかりやすく例えると、ストレスは、風船を指で押した時にできる凹みのようなもの。ストレッサー(指)と呼ばれる刺激によって、心やカラダ(=風船)に起こるのが、ストレス反応(=凹み)なのです。
ストレスの原因となる刺激「ストレッサー」は
- 物理的刺激(暑熱、寒冷、騒音、災害、放射線、混雑など)
- 化学的刺激(環境ホルモン、薬物、薬品、大気汚染、酸素欠乏など)
- 心理的・社会的刺激(人間関係、事故、配偶者の死、病気、手術、受験、心配事、オーバーワーク、結婚、離婚、経済的困窮など)
- 生物的刺激(昆虫、動物、カビ、ウイルスなど)
など多岐にわたります。そして、不眠、肩こり、イライラ、気分の落ち込み(うつ)、悪夢、手足の冷え、食欲不振・過多、多量飲酒…など、さまざまな形で、カラダや心に影響を及ぼします。
時には命の危険も…あなどってはいけない「キラーストレス」
ストレスを感じると、脳の視床下部-下垂体-副腎系を介して、ストレスホルモン(副腎皮質ホルモンやコルチゾールなど)が分泌されます。これらホルモンが心臓の鼓動を速め、血圧を上昇させます。さらに、筋肉を緊張させ、交感神経を優位な状態にし、カラダに様々な悪影響が出ます。
不眠、イライラ、落ち込みなどの悪影響は、強いストレス、心理的ストレス、一過性ではない慢性的ストレス、複合的ストレスを感じた時に反応が強く出やすいと言われていますが、これらは時に、脳の機能を低下(海馬を縮小させてしまう)させ、命をも脅かす「キラーストレス」になることも、研究の結果わかってきました。つまり、ストレスは誰にでもあるもの、たかが疲れや不眠…などと放置するのは、禁物なのです。
後編の記事では、不眠を改善するための、日常の中で手軽にできるストレス解消法や、近頃話題の「マインドフルネス」についてご紹介します!
☆後編は、3月27日(金)朝4時に公開予定です。