今日のカフェボンボンは、『昭和切手少年』。
作家・コラムニスト泉麻人のエッセイ集。イズミ少年の切手にまつわる懐かしくて面白いエピソード、切手写真が満載です。
泉さんの少年時代は高度成長期の1960年代から70年代にかけて、東京オリンピックや大阪万博など国を挙げての大きなイベントが目白押しの時代でした。
それに合わせさまざまな記念切手が続々と発売され、切手ブームは黄金時代を迎えます。
大阪万博を訪れたイズミ少年の第一目的は、会場内の郵便局だったそうです。
さすが筋金入りの切手少年です。
日々の郵便局巡りに加え、学校の遠足、林間学校でも集団行動から外れて寂れた郵便局を探したというのも、泉さんらしいエピソードですね。
東海道新幹線開通の記念切手にはこんな言葉が添えられています。
「開通九日後の十月十日には東京オリンピックが開幕。この切手の背景に描かれたような、澄んだ青空が広がっていた。」
ブルーを基調にした色合いが男の子にはたまらなかったこと、いまでも関西出張で新幹線に乗ると、雨天時でもスカッとした青空が想像されること……。切手へのコメントに想いがあふれます。
同世代の切手少年、みうらじゅんさんとの対談も必見です。
『昭和切手少年』
著者:泉麻人
出版社:日本郵政出版
Love, まっこリ〜ナ