おはようございます。
梅雨に入りましたね。
この時期の私の楽しみは、アジサイめぐり。アジサイって本当に色も形もたくさんの種類があって出かけるたびに、ここにも、あそこにもと眺めては写真を撮ったりしています。
さて、今回は京都大学のすぐ近くにある老舗カフェに行ってきました。
「進々堂 京大北門前店」です。
創業は1930年、今年で85年を迎えます。
パリへ留学していた創業者・続木斉(ひとし)さんが、学生が多く集まるカルチェ・ラタン地区のカフェを見て、「あんな雰囲気を日本でも」と作られたお店です。
店内には、のちに人間国宝に選ばれた黒田辰秋の作だという重厚感のあるテーブルが並び、壁には創業者が大好きだったというワーズ・ワースの「Rainbow」という詩が刻まれたレリーフがかかっています。
通りに面したガラス窓に面したテーブルでは、窓から差し込む陽の光がとってもきれい。一方、店内奥のテーブルはいつもほの暗く、静かに読書をするのにぴったりです。
私はこのお店を訪れる時間で、テーブルを使い分けています。
朝はだんぜん、通り側。自転車に乗って学校へと急ぐ学生さんたちを見ていると、同じ忙しいのでも、社会人とはどことなく違うんですよね。
そして、朝の店内もなんだかいい感じ。新聞を読んでいるおじいさんや、なにやら外国語の書かれた資料を読む先生らしき人がいて、同じテーブルの角と角を使って、それぞれの時間を過ごしていて…。
店内には音楽が流れていないので、それぞれに紙をめくる音とあいだでコーヒーをすする音だけがするのです。
ああ、なんてアカデミック…!
お気に入りのメニューは
「野菜サラダセット」(710円)。
野菜サラダとパンが2つ、そしてコーヒーが付きます。コーヒーはぜひミルク入りで。入っているのがスタンダードです。
さっくりとした素朴なパンには、甘いコーヒーがよく合います。
このお店には、モーニングセットというのは特になく、いつでも食べることができるのですが、お店の人に尋ねたら、これがいいですよと勧められて以来、私の朝の定番となりました。
お昼になれば、カルチェ・ラタンよろしく(行ったことはないけれど笑)、学生さんたちがワイワイとやってきて、朝とはまた違った雰囲気になります。
朝はもちろん、機会があればお昼にも行ってみてくださいね。
京都のガイドブックやカフェ本などには、必ず掲載されているこのお店ですが、通常は写真撮影禁止です。
でもでも、あの空間でシャッター音は野暮というもの。ぜひ、スマホやカメラはバッグにしまってみてください。それだけでも、少し違った時間が過ごせるかもしれません。
最後におまけ。
創業時の姿を保っているので、内観にも外観にも、年月にしかなし得ない趣があって本当に素敵なカフェなのですが、なかでも、素敵なのが足元!
カラフルな陶器(なのかな?)が埋め込んであるのです。
お店を出て、足元を見て、ちょっとうれしい気持ちになって出かけるのが、私のひそかな楽しみです。
進々堂 京大北門前店
京都市左京区北白川追分町88
075‐701‐4121
8:00~17:45L.O.
火曜休