少しずつ温かくなり、もうすぐ春がやってきますが、まだまだ寒く、朝は起きるのがつらいものです。あと5分寝ていたいという気分になりますが、それは冬の気候が眠りに影響しているため。
少しでも快適に目覚められるよう、寒い時期の眠りについて知っておきましょう。

 

寒いと眠りが浅く、目覚めにくくなる!

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寝つきが悪い、寝ても寝ても眠い、朝は起きるのがつらい、日中も眠くてやる気が起きない・・・。もしかしたらそれは、「冬季うつ」かもしれません。

これは冬の北欧でよく見られる症状で、冬の日照時間の短さと気温の低さが原因で起こります。
私たち人は変温動物ではありませんが、冬特有の気候が睡眠や気分に影響することがあるのです。

でもご心配なく!これは冬眠体質の名残とも言われていて、ほとんどの場合は春の訪れとともに解消し、睡眠状態も気分も良好に戻ります。

とはいえ、冬だからといって遅刻はできないし、もっと元気に過ごしたいと思う人が多いはず。
冬季うつ状態に陥らないためには、次のような対策をしましょう!

 

冷えや禁物。寒い時期は体を温めましょう!

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寒い時期でもぐっすり眠るためには、体温の秘密を知っておく必要があります。

私たちの体は、夜になると中心にたまった熱を放出します。それによって体温が下がると、眠りやすくなるようにできています。
しかし気温が低い冬は、末端の血行が悪くなりやすいため、中心の熱が放出できずに眠りにくくなります。そんな状態にならないようにするには、全身の血行を良くすることが大切です。

 

具体的な対策としては、体を冷やさないようにし、
①温かい食事を食べる。

②夕方から夜にかけて少し汗ばむくらいの運動をする。

③ゆっくり入浴(シャワーでは不十分)して体を温める。

上記3点が有効です。

ただし、運動後や入浴後は一時的に体温が上がりますが、その後急激に下がるので、そのままでは冷えてしまうことがあります。汗が引いたらすぐに温かい服装に着替えるようにしましょう。

体温を上げることは免疫力を上げるのにも有効ですし、入浴は気分をリラックスさせる作用もあるので、毎日いずれかを実行するように心がけましょう。

 

 

朝は明るい照明で日照時間の短さをカバーしよう!

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朝の太陽は、体内時計を調整して眠りの質を高めると同時に、目覚めを良くするのに有効です。

このことはすでに何度もお伝えしてきましたが、冬は日照時間(太陽が出ている時間)が短いためその恩恵が受けにくく、眠りの質が悪くなることがあります(冬になると眠りが浅くなり、長く寝ていたくなることもあります)。

冬でも眠りの質をアップさせるためには、太陽の光の代わりになる、強めの照明を利用してみましょう。朝起きたら部屋の照明をマックスにして、まぶしいと感じる光を15分程度浴びます。それにより目覚めが良くなるはず。

これは高照度光治療と言われ、睡眠障害の治療としても使われているので、冬に関わらず、目覚めが悪い方はぜひ実践してみてください。

 

 

 

 

 

この記事を書いた人
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ぐっすり睡眠&スッキリお目覚めのツボ[連載終了・全70回]

睡眠改善インストラクターによる快眠&めざめのヒント[連載終了・全70回]
Written by

睡眠改善シニアインストラクター 竹内由美

日本睡眠改善協議会認定・睡眠改善シニアインストラクター。日本産業カウンセラー協会認定・産業カウンセラー。
米国Mary Baldwin College心理学科卒業。フリーの編集ライターとして美容や健康などに関する記事に携わり、その経験から睡眠やメンタルヘルスの重要性に気付き、上記の資格を取得。忙しい現代人にこそ良質な睡眠が大切だと、雑誌や講演活動などを通して睡眠について伝えている。
著書には「眠りダイエット」(文芸社)がある。

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