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『触楽入門』赤ちゃんの頃は、だれもが触覚の世界に住んでいた!

 

今日のカフェボンボンの本棚は、『触楽入門』

麻酔をした指で卵をつかんだら? テディベアに触れると死への恐怖が和らぐって本当? さわり心地が思考をつくる? 触覚の世界にはふしぎや秘密がいっぱい。触覚テクノロジーの最前線を知れば、触覚の見方がきっと変わります!

20161012
触楽入門 はじめて世界に触れるときのように
著者:テクタイル 仲谷正史・筧康明 ・三原聡一郎・南澤孝太
出版社:朝日出版社

背中をさすられたり、手を握ってもらったり、頭をなでられたり。人の手がからだに触れるだけで心が温かくある。

触覚は人の心に直接作用するもの。たまたま手にした温かいコーヒーや着心地のいい洋服、やわらかいソファが、心のあり方や判断に影響するのだそうです。

そもそも触覚とは何か。握手をするとき、自分は握っているのか、握られているのか? 自分で自分をくすぐれないのはなぜ? さわり間違いってあるの? 触覚のふしぎを解き明かし、触覚研究の最先端テクノロジーを紹介しながら、触れることを楽しむ新しい世界へと案内してくれます。

こんな面白い実験も。2人でペアになりまずひとりが前屈します。身を起こしたときもうひとりが肩を「雪払い」してあげる。肩に降り積もった雪を取ってあげるイメージです。そこでもう一度前屈すると、さっきよりもっと前屈できるようになっている……。みなさんも試してみてください。

思えば生まれたときはだれもが触覚中心の世界に生きていたんですよね。何にでも触れたがって、指とくちびるでお母さんのお乳を探して。

触覚力を取り戻してもっと世界を敏感に感じ取りたくなります。触覚は世界とわたしをつないでいると実感する本。新しい感覚でからだを満たして!

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
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まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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