———————————————————————————————————
中国の西南地区に位置する貴州省。
北京から飛行機で三時間(北海道から沖縄くらいの距離)のここ貴州省は、少数民族が多く暮らす地域。
中国は人口の94%を占める漢民族と、55もの少数民族から成り立っている多民族国家。ここ貴州省は「少数民族のふるさと」とも呼ばれ、中国の他の省と比較し少数民族の居住率が非常に高い省。
そんな貴州省へ、少数民族を訪ねる旅へ出掛けました。
———————————————————————————————————
布衣族(プイ族)は川などの水辺で生活をする少数民族。
多くがこの貴州省で暮らしているといわれています。
稲作を中心とした生活を送り、民族衣装もミャオ族ほど派手ではありません。
そんなプイ族の民族料理。
奥の木樽の中には、お米が入っています。
たけのこ料理や、とうもろこし。
豆腐や青菜。
全て地産地消。そして味付けもシンプル。
この村のひとたちはここに唐辛子をたっぷり入れて、
貴州料理らしく辛い味付けを好むようですが、
「あまり辛くしないでください」と伝え、シンプルな味付けにしてもらいました。
でも本当に美味しいです。
プイ族の村の光景。
村の中は水牛が歩いています。
しかも単独で歩いています。
よく道を知っているのか、どこかへ帰っていきました。
犬や鶏、いろいろな動物が村で放し飼いにされています。
時期が時期だけに(鳥インフルエンザ)、
あまり近づかないようにしながら、村を歩きます。
そして村のこどもたち。
家の中で遊ぶことはしません。
家の外に出て、近所の同世代同士で遊びます。
家の中にはテレビ以外の娯楽はありません。
そして昼間から電気をつけることもないため、家の中は薄暗く、外に出て遊ぶのが一番の楽しみのようです。
今回の貴州旅行では、北京ではみることのできない「標語」のようなものをたくさん見かけました。
たとえば、これです。
「男孩好女孩好(男の子も、女の子も、どちらもいい)」の文字です。
一人っ子政策をする中国、特に農村では男の子を望む傾向が非常に強く、
たとえばひとむかし前などは女の子が生まれても名前をつけなかったり、
というようなこともあります。
北京では今では男の子でも女の子でもいい家庭が多く、
むしろ男の子より女の子の方が人気があるといいます。
男の子の場合、結婚のときに家やお金を準備しなくてはいけない、
女の子はその必要がないため、女の子が望まれたりします。
ただ、北京から遠く離れたこの貴州省では、
まだまだ保守的な考えが残っているのか、
標語を昔のまま残しているのか、このような出生に関する標語をよく見かけました。
北京では見かけることがまずありません。