北京はメキシコシティと並び「交通渋滞世界第一位」と言われています。

急激な経済発展に伴い、たとえばオリンピック前には4本しかなかった地下鉄が今では16本に。この5年で12本もの地下鉄が新しく作られるなんて、日本では考えられないことです。

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しかし、2000万人以上が住まうここ北京での交通インフラは整っているとは言いがたく、タクシー(初乗り約10元=150円弱)もなかなかつかまりません。
人口や所得の増加に見合い、タクシー台数を増加させるべきなのでしょうが、ここ15年間 北京のタクシー台数はほぼ変わらず、7万台程度しかいません。そのため、街では、タクシーを待つ“タクシー難民”をたくさん見かけます。

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そして中国で大人気の自家用車。
中国の人たちがとても大事にする「面子」もあり、10年前は誰も持っていなかった自家用車は今や誰もが持ってて当たり前に。
現在約500万台の自動車が溢れていると言われています。

そのため、毎日のように主要道路では渋滞が起こり、タクシーに乗っても、自動車に乗っても、バスに乗っても、結局は渋滞に巻き込まれるという状態。

現在は、「自動車ナンバー別走行規制」が実施され、平日朝7時から夜8時まで、自動車ナンバープレート別に走行を制限しています。たとえば月曜日は、ナンバープレートの末尾の数字が「3と8」の車は走ってはいけないという具合。
とはいえ、それでも、渋滞はなくなる気配はありません。

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北京の街も、ひとつ小さな通りに入ると自動車も通れないような、昔らしい風景があります。
大通りの大渋滞とは縁もないような路地。
ただ、このような路地もどんどん壊され、自動車の走る道になっていきます。
交通インフラの整備と、景観の維持はどこの都市でもとても難しい課題です。

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そして、そんな渋滞の酷い北京では、
渋滞の車の間をスイスイと進むことができる、最大2人乗り程度の銀色のミニタクシー(自転車もしくはバイクのうしろに座席をつけたもの)に、タクシー代金の5倍程度の値段を払って乗る人も少なくありません。
タクシーより割高なこの乗り物。
北京では重要な交通手段になっています。

中国といえば路上を走る大量の自転車のイメージがありますが、今や大量の自動車。
朝は十分に余裕をもって出掛けることが大切です。

 

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中国・北京在住レポーターから届く朝時間 [更新終了]
Written by

麻友子(中国在住)

(中国・北京滞在中)
住めば都、中国からの朝だより。カラープラクティショナー。China-Color に満ちたレトロモーニング風景をお送りします。

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