今朝のカフェボンボンは、『プラテーロとわたし』。
スペインが生んだこのうえなく美しい本に心洗われます。アンダルシアの澄み渡った空のような朝時間をお過ごしください。
『プラテーロとわたし』
著者:J.R.ヒメネス/訳:伊藤武好・伊藤百合子/ 絵:長新太
出版社:理論社
本書は、スペインの詩人ヒメネスが、アンダルシアの田舎町で、ロバと過ごした日々をつづった散文詩集です。「プラテーロ」は愛らしい小さなロバの名前。スペイン語で“銀のような”という意味があるそうです。
小さくて、綿毛のようなプラテーロは、お月さまの銀の色をして、はがねのように強い。草原に行くと、はなづらを小さな花々にそっと寄せて愛撫する。やさしく呼ぶと、軽やかに駆け寄ってくる。
ヒメネスはプラテーロに子守唄を歌うように語りかけます。彼が愛した故郷の町モゲールの自然、太陽や海、丘やぶどう畑、人々の質素なくらしや子どもたちのこと。悲しい出来事のことも。それから、プラテーロの恋びとや保育園。もしもおまえも子どもたちと一緒に保育園にいっていたなら、ABCを覚えたりしただろうね、と。
長新太さんの描くプラテーロ、本当に涙が出るくらい愛らしいです。
プラテーロの「朝時間」は、青い空とアーモンドの木の下を行く夏の日の散歩。本のお供には、アンダルシアの冷たいスープ、ガスパッチョをいかがですか?
上の写真はうちのピンクのロバ。ネイティブ・アメリカンの置き物です。プラテーロに似ています。
Love, まっこリ〜ナ