インスタ目的で買っている人もいるというくらい、社会現象になっているタピオカミルクティー。日本では3回目のブームです。タピオカが日本で最初にブームになったのは1992年のこと。2回目は2013年、そして今回です。
1983年に台湾で創業した春水堂(チュンスイタン)は、タピオカミルクティー発祥の店として人気を博し、台湾全土に展開。もちもちした食感で人気を博していますが、タピオカの原料はキャッサバという南米産の芋の一種です。キャッサバデンプンは、ライスヌードルや冷凍うどん、もちもちした食感のパン「ポンデケージョ」やお菓子の材料などにも使用されています。
タピオカはもともと白いものですが、ミルクティーに入っている黒いものはカラメルで着色してあります。タピオカはイモのデンプンですから、主成分は炭水化物です。乾燥させたタピオカは、100gあたり346Kcalありますが、ゆでたタピオカは100g62Kcalと、さほどカロリーに神経質になることはありませんが、糖分の入ったミルクティーなどと一緒にとると、かなり高カロリーな飲み物になります。
タピオカミルクティーで使用されているタピオカは、冷たいミルクティーに入れるため固くならないようにゆでたのち、砂糖水につけて柔らかさを保つようにしてあります。ですから、ここでゆでたタピオカ+砂糖水のカロリーになります。そこにミルクティーの糖分と牛乳のカロリーが足されるため、1杯がざっと400kcal弱になります。
400kcalというと、あっさり系ラーメンと同等程度、しかも糖分量はそれ以上です。こんなことも頭に置きつつ、からだのためにはほどほどに。
堀知佐子(ほり・ちさこ)管理栄養士・食生活アドバイザー・アンチエイジング料理スペシャリスト。レストラン「Le Rire(ル・リール)」シェフ。京都の調理師学校で教鞭をとった後、京料亭「菊乃井」の物販事業部責任者を経て、2010年株式会社「菊の井」常務就任。08年アンチエイジングをコンセプトとしたレストランを開業。料理教室の開催、地方自治体アドバイザー、講演など、食と健康をテーマに幅広く活動。著書に『みそと野菜でアンチエイジング』『100歳まで錆びない栄養レシピ』など多数。
文/堀知佐子(レストラン『Le Rire』オーナー兼シェフ)
イラスト/いしわたりきわこ
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