語り/菜月(発酵マイスター、モデル)
モデルや女優として活躍していた菜月さんは、リンゴの発酵ソーダとの出合いを機に発酵食品、そして微生物に夢中に。ふだんの”菌活”について教えていただきました。
発酵リンゴソーダは、冷蔵庫に常備
「発酵リンゴソーダのつくり方はすごくシンプルで、(熱湯消毒して冷ました)瓶にざく切りしたリンゴとスプーン1杯のハチミツを入れて、瓶の口いっぱいまで水を注ぎ冷蔵庫で3日間放置。そのあと4日間は常温で1日1回かき混ぜるだけでできあがり。簡単でしょう?
水の代わりにリンゴジュース(なるべく果汁100%のもの)を入れてもいいですし、飲むときにミントを入れてもおいしい。リンゴに含まれたリンゴペクチンという成分は、からだの老廃物を排出する効能があると言われていて、この効果は私にとっては目からウロコでした。栄養は”摂取”することに意識が向きがちですが、余計なものを”出す”ことも同じくらい大事なことなのです」
「健康や美容のため」と頑張るのではなく、発酵そのものを楽しむ
「いちばん最初に発酵したリンゴソーダを見たときの感動は今でも忘れられません。フタを開けた瞬間、シュワーっと飛び出した炭酸水。まるで微生物たちの命がはじけたかのような躍動感に魅了されました。それ以来、大根やいちご、オレンジなどいろいろな素材で試したくって、部屋はまるで研究室状態に(笑)
それぞれで発酵の仕方も違いますし、ズボラな私でもできる手軽さもいい。『何を何グラム何日間何のために』と、あまりきっちり考えすぎず、食べたいときに好きなモノをつくるスタイルだから続けられているのかもしれません」
豆乳ヨーグルトで簡単パックが習慣。乾燥知らずのお肌に
「豆乳ヨーグルトに酒粕を大さじ3杯くらいをちぎって入れて、顔パックをしています。ヨーグルトに酒粕を入れて混ぜてしばらくすると溶けてトロッとなるので、それで完成。冷蔵庫で保管しながら使っています。肌に乗せて、パックがカピッとしてきたなと思ったら(笑)、水で洗い流して終了。すごくしっとりしますし、冬も乾燥知らず。
私は乳製品があまり得意ではないので、豆乳を使っていますが、一般のヨーグルトでも大丈夫ですよ。より植物性のものを使うのがおすすめ。だいたい10日以内に使い切っています」
酵母の生きた”活性にごり酒”の空き瓶で、発酵ジュースづくり
「酒蔵などで売っている、酵母を生きたまま封じ込めた”活性にごり酒”って知っていますか? 私はこれを愛用していて、活性にごり酒を買ったら、お酒をまずは楽しんで(笑)、飲み終えた瓶は洗わず、そこに少しの酒粕とジュースを入れるんです。するとその瓶を使うことでまた発酵しておいしい発酵ジュースに。最近は、安曇川のアドベリージュースを入れてつくるのがお気に入り!」
毎日の気分で味噌をチョイス…朝はお味噌汁から
「麦味噌や八丁味噌、いろいろな土地の味噌を冷蔵庫に入れています。私は愛知県出身なので赤味噌が大好きですが、全国にはたくさんの種類の味噌があって、昔から土地土地に合った味噌が根付いていて、そんな味噌をつくった昔の人は偉大だと思いますね。
毎日朝はお味噌汁を飲むので、私の朝は味噌選びから始まります。飲みすぎた翌日は八丁味噌で渋めにつくったり、寒い朝は、白みそに豆乳を混ぜてこっくりとしたクリームスープのような味噌汁を飲んだり。毎日の気分に合わせて味噌を選ぶのも楽しい時間!」
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菜月
俳優・モデルとして活動しながら、2012年、ファスティングマイスターと発酵マイスターの資格を取得。2016年、日本で初めての発酵をテーマにした個展「醸し醸され~春うらら♡」開催。発酵食のワークショップ「Natsuki’s HaCcOoo Lab」主宰。2017年、発酵食をベースとした緩やかな断食「Yurudan」スタート。http://beautyflow.sunnyday.jp/
取材・文/山崎潤子(ライター)
イラスト/はまだなぎさ
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