南アフリカから、おはようございます!
今日は「日常の小さな幸せ」についてのお話を。
静かな朝は、自分の心を見つめる時間でもあるので。
最近、良く感じることを。
春になると薄紫色が街に染まっていく、美しいジャカランダの季節も終わり南アフリカは日本とは逆に夏に向かっている。全く季節の異なる環境で、時差や距離もあり、やはり遠いところに来たのだと感じると共に、東京で過ごした約11年と、ヨハネスブルグで過ごした約9ヶ月の時間を思い返している。
東京の街には、夜のキラキラした景色、近所のお洒落なレストランでは深夜までワイングラス片手に盛り上がる声と音があった。
コンビニも歩いて1分の場所にあるし、スーパーに行けば数えきれないくらいの種類の食材がありふれていた。
いつでも欲しいものを手に入れることができた。
美味しい和食も毎日食べることができて、温泉にだってすぐに行ける環境がそこにあった。
友達と連絡を取り合えば会いたい時に会って時間の許す限り過ごすことができた。
カフェでお茶したり、一緒に料理したり、旅行に行ったり、新たなことにチャレンジしたり。
なんでも「有る世界」に生きてきた。
それらは、今の場所には「無い世界」
ここには、朝は癒されたいと思わなくとも、鳥の綺麗な鳴き声や自然の音がある。
大きな木々の緑と穏やかな朝の風景が寝室の窓の中にある。
夕方は子供達のはしゃぐ声がベランダまで聞こえて、街の灯の無い静かな夜がある。
買い物をする時は、その時ある食材の中から一番美味しそうな野菜や果物を厳選する楽しさがある。
メールや電話ができるのは、時差を考えるとごく限られた時間とタイミングしかないけれど、その分、連絡を取り合える仲間たちの有り難さが今はよくわかる。
「大丈夫?慣れてきた?」「欲しいものや送って欲しいものはある?」「離れていても、今週後一日お互い頑張ろう」なんていう些細な会話も、「喜びの報告」や「美しい景色の写真や動画」も、とっても嬉しくなって何度もメールを見返したり、電話の会話を思い返す時間がある。
仲間たちとの合言葉は「One more day!!」あと1日仕事をしたら週末のお休みだね、あと1日で新婚旅行だね、あと1日で出産予定日だね・・・などなど、離れたところに住むお友達とのやりとり。
新しいお店巡りよりも、お気に入りの場所に何度も通うことが自然と増えていく。
すぐに好みの洋服やモノに出会えない分、今ある洋服やアクセサリーにより優しくなれる。
今まですぐに叶ってきた「また温泉旅行行きたいね!」「一緒に料理したいね!」という今は叶わないことが、未来の約束や楽しみとなる。
そのために仕事もなんでも頑張ろうとモチベーションが上がる。
無い世界の中の有るものが、私の中で輝き初めているということに気づく。
「有る世界」での時間には、日々の出来事を忘れてしまうくらい忙しかったこともあって、おざなりになってしまうものもあったけれど、今の「無い世界」には、記憶に残ることや大切にしたいものがはっきりとわたしの中に有って、一つ一つが明確になっていく。
「忙しさや有り触れていること=幸せの数」だと思っていた時期もあったけれど。
「無い世界」の中に、小さな幸せや本当に大切にして行きたいものが沢山ではないけど確かに「有る」のだと。
考え方一つ、感じ方一つで、今ある世界の景色は大きく変わる。一般論や常識というものや誰かの考えは、一旦引き出しの中に入れて、心に耳を傾けることがいかに大切かを感じる。
朝早く目覚めたら、目の前に虹があった。
今日も、1日が始まるここから見る空は美しい。
皆様も、小さな幸せが感じられる一日になりますように♫
MAI