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中国の西南地区に位置する貴州省。
北京から飛行機で三時間(北海道から沖縄くらいの距離)のここ貴州省は、少数民族が多く暮らす地域。
中国は人口の94%を占める漢民族と、55もの少数民族から成り立っている多民族国家。ここ貴州省は「少数民族のふるさと」とも呼ばれ、中国の他の省と比較し少数民族の居住率が非常に高い省。
そんな貴州省へ、少数民族を訪ねる旅へ出掛けました。
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貴州省の中心地から50キロ離れた場所に、
「老漢人」と呼ばれる「屯堡人」が生活しています。
かつてここは屯田兵の駐屯地の村だったそうです。
屯田兵とは明の時代の皇帝「洪武帝」が貴州・雲南の少数民族の平定のために送った漢族の南方遠征軍隊のことで、ここ一帯にはその末裔「屯堡人」が600年来、当時の生活習慣や文化、住居や宗教を保ちながら生活をしています。
(※ここの人々は少数民族ではなく、漢族)
六百年ものあいだ、堅固に明の時代の風習を守っていると言われ、言語(アクセント)、習俗、服飾、信仰、建築などあらゆる面で現地の少数民族や漢民族とは異なった文化を持っています。
女性は特徴的な青い衣装に、白いはちまきのようなものを頭に巻いています。
これは結婚した女性は額の上の髪を剃ると幸せになるとのいわれから、その部分を隠すために白い布を巻いているのだそうです。
まるで遙かな古代に戻ったような気がするそんな小さな村。
ここが21世紀の中国だとは思えない、そんな雰囲気の場所。
旅はまだまだ続きます。