おはようございます。ファイナンシャルプランナーの稲村優貴子です。
この連載は、『朝のスキマ時間に学ぶ♪家計管理・お金の基本』というテーマでお届けします。
世の中には「こうしないとお金が減る!」とか「これをすると金運が下がる!」など、SNSなどでよく見かける“お金にまつわる噂話”。実はそれ、誤解かもしれません。
もちろん、科学的な根拠のない迷信も多いですが、信じすぎると本当に貧乏になってしまうかもしれません。
今回はファイナンシャルプランナーの視点で“信じすぎると損するお金の都市伝説”を解説します。
1. 投資は危ないからやるな
投資はギャンブルのようなものだから、手を出すと損をするという話を聞いたことがあるかもしれません。
確かに、投資にはリスクが伴いますが、長期的に資産を育てる大切な方法です。
投資を避けて貯金だけに頼ると、インフレにより資産価値が目減りする可能性もあります。
学びながら投資することも必要です。
2. 年金はもらえない!?
将来は年金制度が崩壊し、もらえなくなるという話をしている人がいます。
少子高齢化が進み、年金の制度が変わる可能性はありますが、完全に“ゼロ”になることは想定されていません。
もらえないからと国民年金保険料の支払いをしないままでいると万一障害者になった時に障害年金がでず、遺族に遺族年金を残すこともできません。
保険料の未納は将来のリスク保障も失うため、追納制度の利用なども検討を。
もちろん年金だけに頼らず、iDeCoやNISA、個人年金保険など自助努力で老後資産形成をしていくことも大切です。
3. 財布を人に触らせると金運が下がる
昔から「財布を他人に触らせるとお金が逃げる」と言われることがあります。
これは、財布が自分の金運の象徴だからとも、他人に使わせることでお金の流れが乱れるからとも言われています。
実際には風水的な迷信にすぎませんが、お金を大切にする気持ちが大事ということかもしれません。
財布を丁寧に扱う=お金を大切にする習慣づけとしては意味があります。“定期的な中身の見直し”もおすすめです。
4. お金を使わないと運気が滞る
節約ばかりしているとお金が入ってこなくなるという話もあります。
「金は天下のまわりもの」というようにお金は循環するものという考えから、適度な消費が経済の活性化にもつながるという発想です。
節約するときは財布を締め、付き合いや自己研鑽、たまにのご褒美をするなどメリハリのあるお金の使い方をしていきましょう。
消費行動のバランス感覚が重要です。家計簿アプリなどで固定費・変動費を“見える化”すると、メリハリのある支出がしやすくなりますよ。
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お金を使ううえで大切なことは正しい知識を持ち、賢く管理することです。
都市伝説に振り回されることなく、制度や仕組みを知ることが、お金に強くなる第一歩です。朝の短い時間でも、少しずつ正しい知識を積み重ねていきましょう。