北京から車で1時間程度で「盧溝橋」へ行くことができます。
盧溝橋の風景はとてものどかで美しいもの。

ところが日本人にとって、ここ「盧溝橋」はなかなか足を運びにくい場所のような気がします。
一年程前、南京へも旅行したことがありますが、南京にある「大虐殺紀念館」はとても日本人が堂々と見学できるような感じではありませんでした。

そしてここ盧溝橋のそばにも、反日紀念館があります。
この城壁のようなところを越えて行きます。

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こういう場所は「愛国主義教育基地」に認定されているため、夏休み中の今はこのような学生たちでいっぱいです。

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それどころか、こんな小さな子供達までこういう場所を訪れ、「反日」を教わります。
(小学校低学年くらいの子供達の団体がいます)

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中はというと、南京の紀念館ほどではないのですが、やはり日本兵が中国にしてきたいろいろなことが赤裸々な写真とともに紹介されています。
たとえば広島や長崎の原爆記念館のようなものを想像して頂ければ分かりやすいと思いますが、それ以上に「日本」「日本兵」に対して厳しい言葉や単語が並べられています。

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そして最後は中国の国歌が掲げられています。
オリンピックなどで聴く機会もある「義勇軍進行曲」。

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歌詞を日本語に訳すと、

「起て!奴隷となることを望まぬ人びとよ!
我らが血肉で築こう新たな長城を!
中華民族に最大の危機せまる、
一人ひとりが最後の雄叫びをあげる時だ。
起て!起て!起て!
我々すべてが心を一つにして、
敵の砲火をついて進め!
敵の砲火をついて進め!
進め!進め!進め!」

となります。

中国の首都北京で暮らす私にとって、
中国も中国人もとても親しみやすいそんな国家であり人たちです。

ところが、やはりこういう場所にくると、
歴史的な隔たりをたくさん感じるとともに、
たとえばわたしたちと同世代の若者たちとの関わりを考えたときに、
まるでこういう歴史は過去としてお互いが個人として関わっているような感覚にもなります。

今はここ盧溝橋も反日ムードはなく、
のどかです。

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【中国】美的中国手帖~大きな国の路地裏シャングリラだより [更新終了]

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Written by

麻友子(中国在住)

(中国・北京滞在中)
住めば都、中国からの朝だより。カラープラクティショナー。China-Color に満ちたレトロモーニング風景をお送りします。

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