最近、気がゆるんでいます。
鍵は忘れるわ、終電乗り過ごすわ、ねん挫するわ、
自分のミスで6時間も外で時間を潰さなくてはならなくなるわ……
一喝入れるため「寺山修司展」に行ってきました。
年譜によると、私と同じ年齢の頃、すでにラジオ作家を経て、
世界で舞台公演をしていたのですから、その勢いたるや、
寺山修司氏の人生をかけた多様な活動力に身が引き締まる想いでした。
以前読んだ、雑誌「別冊 太陽」の寺山修司特集で、
当時、病床にあった寺山氏は芥川賞を受賞した石原慎太郎氏について
「僕の方が才能があるのに、病気で寝てなきゃならないなんて、悔しい…」と
言ったと書いてあったのを思いだしました。
初期の頃の作品には共感を持ち兼ねるのですが、
後半になるとヨガに通じる心境になっていたらしく、私も頷ける言葉が多かったです。
漫画の「あしたのジョー」が亡くなったとき、講談社の講堂で喪主を務めたとか、
息子さんが幼い頃、舞台の大道具の棺桶の中で寝ていたとか、
仲間の横尾忠則氏が留守電メッセージにいたずらしたとか、
チャーミングなエピソードも面白かったです。
ちらりと拝見はしていましたが、やはり、
幻想写真「犬神家の人々」をはじめとする、白塗りの人々は奇妙です。
帰りに電車に乗ろうと駅へ行ったら、映画「ローレンジャー」のポスターでジョニーディップが白塗りでした。
上野に行ったら、夏休みのちびっこたちに手品を披露するピエロが白塗りでした。
その夜、夢に出てくるであろうと覚悟を決めましたが、幸いにも免れました。
映画「田園に死す」はまだ見ることができません。