北京では「明信片(ポストカード)」の専門店をよく見かけます。
そして、いつもそこには大勢の人。
有名な写真家の撮影した写真のポストカードや、中国の歌の歌詞の入ったもの、また北京の風景をアレンジしたものなど、種類はとても豊富で、見飽きることがありません。
また、お店の中にハガキを書ける机や色ペンなども用意されています。
壁には中国語で書かれたハガキがオブジェのように貼られ、日本語とは少し違った「漢字だけ」の文章が、全体で見るとどこかひとつの芸術作品のようにも見え、面白いです。
中国でも、日本同様に「年賀状」の文化があり、くじ付きハガキも売られます。
その昔、上層階級の間で「名帖」(新年の挨拶を書いた簡単な手紙)を出す習俗がったそうですが、交際範囲の広い彼らが全員に新年のあいさつをして回るということが不可能だったので、親しい人を除いては「梅花箋」という 紙で作った幅2寸、長さ3寸のカード(ちょうど名刺くらいの大きさ)に相手の名前、住所、めでたい言葉を書いて、召使に新年のあいさつをしに行かせたそう。
そして、その「名刺」が現在の年賀状の起源とされています。
メール文化が日本以上に発達した中国では、手紙を出す機会はめっきり減ってしまったそうで、街の文房具店にも「便箋」を置かれているところが非常に少なくなっています。
とはいえ、ポストカード専門店はいつも大繁盛。
どんどんお洒落で使いやすいポストカードが出回っています。