北京の街を歩いていると、街の人々、路上カフェのソファなど、日本では見ることのできない独特の配色をよく目にします。
そして、中国人がもっとも好む色は、「赤」。
洋服、インテリア、チャイナドレス、建築物など、これほど「赤」を好む国は中国を除いてありません。
それと比較し、日本人は鮮やかな色彩を避け、中間色、例えばグレー(灰色)系、薄茶色などの目立たない色を好みます。
ところが中国人の目線では、日本人が好むこれらの中間色は、何となく水洗いによって退色したような感じの色に見えるようです。
例えば、「白」。
日本では「無印良品」の商品に代表されるような、シンプルな白色をとても好み、結婚式などのウェディングドレスや白無垢など、白はめでたい色として好まれます。
ところが、中国では、「婚礼=赤事」「葬儀=白事」(白い喪服を着ることから)と称され、白は不吉なシンボルとして扱われます。
更におもしろいのは、日中の芸事。
日本の歌舞伎では「白い顔」はいい人で、「赤い顔」 は悪い役ですが、中国の伝統的文化では「白い顔」は悪役で、「赤い顔」はいい役ということと正反対なのです。
また日本では「白地に黒文字」というのがごく標準的な普通の組み合わせであり、看板や案内板などはこの組み合わせになっています。
ところが、「赤」を縁起の良い色とする中国では赤字に文字を書くのが一般的。
町中に掲げられている横断幕は、ほとんど全てが赤色です。
日本人からすると「派手な」中国の色彩感覚ですが、
町歩きをしていると、とても鮮やかなカフェが普通にあったり、カラフルな車が走っていたり、飽きることがありません。
北京のもうひとつの楽しみ方。
それは、日本とは違う配色探し。
Colorful China 。