朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『遅く起きた日曜日にいつもの自分じゃないほうを選ぶ』。
大阪在住のフリーライター・スズキナオのエッセイ集。話題作『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』の続編となる一冊です。「休日の昼下がりからでも味わえるようなちょっとした楽しみ」がたくさんつづられています。
『遅く起きた日曜日にいつもの自分じゃないほうを選ぶ』
著者:スズキナオ
出版社:スタンド・ブックス
こんな日もあっていいよね。こんな日があるからこそなんとかやっていける。スズキナオさんの日々のエッセイを読みながら何度もそう感じました。気の向くままに散歩して、お店でひと休みしながら話を聞かせてもらったり、ときどき山に登ったり。特別なことは起こらなくても、なんとなくいい日だった。それだけでじゅうぶんです。
本書には、新型コロナウイルスの影響で世界が変わってしまう前と後のエッセイが収められています。コロナ禍で変化したのは、自分の住まいの近所に目を向ける機会が多くなったこと。今まで行ったことのない近所の喫茶店でコーヒーを飲む、近所の食堂で昼ごはんを食べる、近所の中華料理店をめぐってみる……。著者は、自分の地図を少しずつ広げて、日常に新たな楽しみを見つけていきます。
日曜日の昼過ぎに目覚めた著者は、天気のよさがもったいなくて、電車に乗って海を見に行く。また別のある日の午後には、ベランダから見上げた空が青くて、外でお寿司を食べながら日向ぼっこをしたくなる。ちょっとした思いつきで出かけてみたら、何か思いがけない風景や人との出会いが待っているかもしれない。「今日みたいに完璧な日はそんなに多くは巡ってこないのだ」満開の桜の下を歩く著者の言葉が心にしみます。
自分のすぐ近くにある楽しみ、幸せに気づかせてくれる一冊をぜひ。
スズキナオさんの本、以前ご紹介したこちらもぜひどうぞ。
*『家飲みを楽しむ100のアイデア』
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。
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