今朝のカフェボンボンメニューは、井上荒野の『キャベツ炒めに捧ぐ』。
商店街のお惣菜屋さんを舞台にした、それはそれは美味しい小説です。「美味しさがとろける本」特集の第４弾をお楽しみください。
『キャベツ炒めに捧ぐ』
著者：井上荒野
出版社：角川春樹事務所
「ここ家」は３人の女たちが切り盛りする小さな総菜屋。オーナーの江子、従業員の麻津子、郁子ともに60代で現在独身。共通点は料理好きなこと。生きてきた道は違うけれど、不思議とウマが合うし、店の評判もいい。縁あって「ここ家」で働く３人の女の人生を、ひろうす、あさりフライ、きのこの混ぜごはんなど、季節感あふれる料理が彩ります。
ロールキャベツは暑苦しい？ カレー風味にしたら？ コールスローと甘酢漬けもいいよね。キャベツ炒めにかけるのはお醤油とソースのどっちがいい？
ざっくばらんなメニュー会議のシーンがとても楽しい。料理好きな３人の個性がぶつかり、食材同様、会話もピチピチ活きがいいのです。
潮干狩りやお花見といった日常からのささやかな逸脱が、彼女たちに変化をもたらしていきます。やるせないときはお酒を飲んで酔っぱらっても、翌日はちゃんと店に出て料理する。湯気が立ち上る厨房に立てば、いつもの朝に戻れるのだから。
「ここ家」の「朝時間」は、早朝からの仕込み。毎日10種類以上ものメニューが並びます。
読んでる途中でどうしたってお惣菜を食べたくなります！ おなかいっぱいの時に読んでも、です。今日のお昼は「ここ家」定番のメニューにちなんで、ひじき煮とコロッケなんていかがでしょう？
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よい休日を。
Love, まっこリ〜ナ
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