今朝のカフェボンボンは、誕生日をめぐるアンソロジー『バースデイ・ストーリーズ』。
村上春樹が誕生日をテーマに英米の短編小説を選び、翻訳した一冊です。
『バースデイ・ストーリーズ』
編訳：村上春樹
出版社：中央公論新社
一年に一度の特別な日。この日をどんなふうに迎えるのか？
誕生日というのは、じつはとても重いテーマなのではないでしょうか。その人の人生の有り様をさらけ出してしまう、残酷な一日なのかもしれません。
苦みのある物語が多いなか、『永遠に頭上に』の明るさはひときわ印象的。13歳の誕生日を迎える少年が、プールの高い飛び込み台に上がり、水にダイブするまでの一瞬一瞬を鮮やかに描き、少年の決意や不安、高揚感が手に取るように感じられます。
バースデイの「朝時間」は、エリナー・ブラックの71歳の誕生日。鳥の群れがアパートの窓から飛び込んでくる。突拍子もない朝の出来事を描いた物語です。
村上氏自身の短編も含めた、13のバースデイ・ストーリーズ。味わい深い色合いの作品揃いです。本のお供には、りんごのタルトをいかがでしょう。バニラアイスクリームをたっぷり添えて。
今日お誕生日の方々にHappy Birthday！
Love, まっこリ〜ナ
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